タイトルに特に意味はない
「朝、それは憂鬱とともにやって来る。」朝はどうも苦手だ。
人は、寝るという行動を取る事によって成長すると言われているのに、なぜ成長を妨げる行為をしなければならない?是非ともその気持ちを作文に書いて誰かに伝えたい。
そんな気持ちを晴らすべく、毛布を蹴り飛ばした。しかし、ベットの柵に足の小指をぶつけて思わず飛び跳ねた。
--AM 8:00 いつも通り学校へ向かうと、心なしか賑わっているように感じる。
教室に入ると、黒板には大きく文化祭と書かれていた。その文字の周りには、クマをモチーフにしたキャラクターや仮面をつけたヒーローのような絵も描かれていた。
「そっか、もう文化祭か。」
クラス中がソワソワし始めている。今日は授業が無く、放課後まで文化祭の準備にあてられている。
すると、学級委員の女の子が教壇の前に立って指揮をとりはじめる。
「はい!それじゃ文化祭の出し物を決めるから意見がある人は手を挙げて!」
それに合わせて次々に手が挙がりはじめる。お化け屋敷という王道な物や水着喫茶と変わった意見も出てきた。
まあ、水着喫茶は男子ウケは良かったが女子からは猛反対をくらい速攻で却下されてしまった。俺は、もちろん賛成だったが女子からの冷たい目線が痛くて思わず目をそらしてしまう。
次々に手が上がる中、俺だけ意見を出してないことがバレて、渋々意見を出したが案の定却下された。
俺が提案した出し物は、この間テレビを見ていた時にやっていたパンスト相撲を思い出して、それを言ってみたらクラスメイト全員からドン引きされた。
結局いろんな意見が飛び交う中、結果的に採用されたのが、友人であるたけしが提案したコスプレ喫茶だ。最初は、女子からの激しい口論があったが、たけしの熱意が伝わったのか最終的には可決された。
多分、先生の「コスプレって色々あるよなー」の一言で女子の心が揺れ動いたのだと俺は思う。
その後、学級委員の指示で役割分担や出すメニューなどが決められていった。
役割分担決めでは、早いもん勝ちという事で、一斉に黒板に飛びかかって書き始める。その姿はまるでバーゲンセールに群がるおばちゃんたちそのものであった。
出遅れた俺は、余っていた買い出し係になった。友人のたけしからは「お前に似合ってるぞ」と笑いながら肩を叩かれた。
しかし、余り物には福があるという言葉がある様に佐江川千夏と同じ買い出し係になった。
「なんだか運命感じるなー、まあないけどな」
冗談を言っていると、佐江川千夏がわざわざ俺が座っている席に来てくれた。
「よろしくお願いしますね!一緒に買い物係頑張りましょう。」
「こ、こちらこそよ、よろしく。」
唐突な出来事で緊張のあまりカミカミになってしまった。しかも、距離がめちゃくちゃ近く、ほのかにいい香りがする。
「あのーいつ空いておりますか?」
「・・・・・・へ?」
質問の意味が理解できず、もう一度考えてみた。結果、、デートのお誘いなのか!そう思うと余計に緊張し始めて来た。
「いつでも空いてます!喜んで!」
「それじゃあ、明日買い出しに行きませんか?」
まあ、そりゃそうだよな。心のどこかではわかっていたさ。でも考え方によってはデートなのかもしれない。そうだ!これはデートだ!二人で買い物行くなんてそれこそ定番なデートプランじゃないか!
「じゃ、明日10:00に正門前で!」
「わかりましたわ。楽しみにしてますね。」
そう言って自分の席へと戻っていった。明日の事を考えると自然とニヤケてしまう。
再び学級委員の女の子が指揮をとり、メニューを決めることになった。
メニュー決めは意外とあっさり決まり、黒板に書いてある材料をメモにとって解散になった。
今日は部活もないためカレンと一緒に帰ろうと思い、隣のクラスを覗くとまだどうやら決まっていないようだ。カレンを中心とする女子グループと男子グループが口論している。
「これは、長くなりそうだな。」
そう思い、一人で帰ることにした。いよいよ文化祭まであと二日。
「あー明日は楽しみだな。」




