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7番目の勇者  作者: モダろいしヒト
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『3号門封鎖できま…………』

「お前、アッシュか!?やっと起きやがったか……。」

長身の男は叩き付けられた壁からよろめきながら立ち上がる。


(だ、誰だ……??何故俺の名を??)

アッシュはサンドワームと対峙しながら横目で長身の男を確認する。


だがそこにはアッシュの知らない男。

(…………いや、本当に誰だ???)

(駄目だ、今は目の前の敵に集中!)


アッシュの眼前ではサンドワームがサンダーローリング中。


アッシュにとある予感……………………

(門をくぐってローリングしながら前進中??)

(門から外の部分は知らんが…………)

(頭部から門までは真っ直ぐな形状なのでは??)


「リリア!上空からコイツの形状が真っ直ぐかどうか確認してくれ。」


「あいな……任せて。」

サンドワームを上空から確認するリリア。


「アッシュ、門まで一直線よ!!」


その答えを聞いてアッシュはニヤリと剣を振りかざす。

「リリア、カマイタチだ。」


「まぁ、この状況なら当然そう来るわよね。」

リリアはアッシュのドラゴンキラーに風の妖力を送り込む。


「いくぜぇ…………カマイタァァァチッッ!!」

剣を振り降すと同時に剣先から真空の刃(やいば)が放たれる。


スワァーーーーーーーンッッ……………………

サンドワームの体のど真ん中に綺麗な直線を残しながら真空の刃(やいば)は門の外へと抜けてゆく。


サンドワームのローリングと前進が停止する。


一瞬の静寂が戦場を包む。








ズチャ……、

パカ………………………………


ドォォォォオオオオンン………ン………ン………ン…


バラバラバラバラ…………キラキラキラキラ…………


サンドワームの図体(ずうたい)は脳天から真っ二つに別れ大量のジェムと化し、アッシュの眼前から3号門の外の砂漠まで一直線に散らばった。


その様子を住民達は固唾(かたず)を飲んで見守り、デザートサハギンは凍り付いた眼差しで見ていた。


束の間、あまりの出来事に人間もモンスターも身動き取れずに固まっていたが、


『命の危機』を察したモンスター達が一目散に門へと向かって撤退を始めた。



「ワァァァァ…………!!」

と住民達からの歓声が上がる。


と同時に『ドォォン!』という音と共に『カーン、カーン!!』と鐘の音(ね)が響き渡る。


住民達はざわめき、口々に

「2号門がヤラレた。」

「今度は2号門か!!」


『2号門』『2号門』…………と、あちらこちらから聞こえる。


その情報を耳にしたアッシュは近くに居た住民に2号門の場所を聞き、代わりに今の内に3号門を再度封鎖するように指示してから2号門へと向かった。



アッシュから指示を受けた住民は「3号門を封鎖しろ!3号門、封鎖だ!!」と叫びながら周囲の住民達へ伝達して回る。


長身の男がアッシュに礼を言おうかと姿を探したが、見つけたのは裏路地を2号門方面へ走り去る後ろ姿だけだった。

「…………ったく、アイツは礼も言わせねぇのかよ。」

と苦笑いを浮かべる。

が、瞬時に思考を切り替える。

「防御態勢を立て直す!戦える者は残ったモンスターの処理だ!!撤退するモンスターには構うな!!3号門の閉鎖を優先!」

長身の男は残りのモンスターを相手にしながら指示を出し、住民達をまとめ上げる。




程なくして3号門は再び閉門され、破損した閂(かんぬき)は新しい物に交換され再施錠(さいせじょう)された。


ドーサの歴史上、破られた門が来魔戦(ライマせん)中に再び閉じられたのは初めての出来事だった。

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