010:社畜、己を知る
世界が改変できたら普通はどうします?
チートで無双? ハーレム生活? 大金無双!
ここにいるのは残念な真実を知った社畜
今日もまた佐藤匠海による、自身の心の絶対的平穏を勝ち取るための戦いが始まる
「山南:そろそろ本気で面倒だからアプリ立ち上げてくれない?」
「しょうがないな……。」
そう呟きつつ、内心ワクワクしている俺がいた。
早速トイレに向かい個室を確保し、ゆっくりスマホを取り出した。
管理者アプリを立ち上げる。
しばらくするとパスワード入力を省略して文字が表示された。
管理者アプリへようこそ。佐藤匠海
そこは前と同じなのかよ。
「仕様だからそこは勘弁してよ」
管理者アプリのチャットウインドウにメッセージが表示された。
よく見たらやっと山南:から卒業している。
しかし……仕様なのかよ。
仕様と言えば何でも許されると思ってるのか?
まぁパスワード入力を省略してくれるのは評価できるUIだが。
「結構苦労してるんだぞ。それ。佐藤匠海が使いやすくなるようにしてはある。」
それはありがたいな。残念仕様がなければもう少しこいつの評価が上がったんだが。
で?それっぽい画面だが、何ができるんだ?これ。
「左上に周囲のオブジェクトの情報を見れるボタンがある。それを押したら一覧が出るから選択して決定してみてよ。」
言われるがままに押してみる。
何か一杯出るな……どうやって指定するんだよ……。
「全部出ないと機嫌悪くなるじゃん。佐藤匠海は。」
くそぅ。こいつに全部知られてるのが微妙にめんどくさい……。
「オブジェクト名はクラスで指定されてるから、それっぽいのを探してよ。」
なるほど、そう言うことか。例えば鏡ならObject.mirror……あーなるほど。
じゃあ、人ならObject.Humanというわけだな。
一覧にSatou_takumiがあるな。
「そうだよね。まずは自分を知るのが最初だよね。」
ほっとけ、こういうときはまずステータスオープン!が基本だろうが。
Satou_takumiのステータスを確認してみる。
……ほぅ。意外と細かい……。
「あんまり真面目に見ないほうがいいと思うけどな。」
……段階の評価が良く分からんのだが、総合的に全部低いし何かふざけてないか?これ。
職業:社畜Lv5…いやいや、それは職業じゃないだろ。
精神力:ゴキブリもびっくり
ひどいわ、特に異性からの好感度が4とかいうのが……絶対弄くられてる……。
「いやいや、佐藤匠海はもともとそういうステータスだよ。今日の夕飯を賭けてもいい。」
なるほど、俺がモテない理由が判明した。
俺はそっと天を仰ぎ、大きくため息をついた。
次回、ついに改変ですよ




