実家へと向かっています。
あれから数分後、僕とレイラは馬車に乗り込み領地へと向かっていた。
「王都を離れるとこんなに自然豊かだったのね」
レイラは外の風景を見ながら目をキラキラさせている。
因みにレイラには平民風の服を着てもらっている。
流石にびしょ濡れかつボロボロのドレスのままにしておくにはいけなかったので急いで服屋に行き買ってきて着替えてもらった。
「こういう寄り合い馬車に乗るのも悪くないわね」
「家は馬車を持ってないからね」
貧乏男爵家の我が家にとって馬車もそうだし馬車を運転する人を雇うお金もない。
まぁ遠くに行く理由もないからね。
「そういえばレイドの家ってどんな所なの?」
「家はグルド地方にある片田舎だよ」
「グルド地方って聞いた事があるわ。かつてはこの国の重要な地方都市だった、て」
「まぁ、かなり昔の話だけどね」
この国、レイマン王国は魔王を倒した勇者が作った国と言われている。
その魔王が封印されているというのがグルド地方だと言われている。
「本当にどこにでもある田舎だよ、家は家族も畑を耕しているし基本的に自給自足だから」
「使用人とかメイドとかいないの?」
「そんなの雇うお金なんてないよ」
僕は苦笑いしながら言った。
「でもなんだか楽しそうな表情をしているわね」
「そう? まぁ学院での生活は窮屈だったから家に帰るのは楽しみだよ」
うん、やっぱり僕には都会の生活は似合わない、生まれ育った場所で生きていくのが一番だと思う。
まぁ、そんな場所にレイラを連れて行くのに不安はないのか、と言ったら当然ある。
が、そんな僕の不安は払拭される事になる。




