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転生悪役令嬢の前途多難な没落計画   作者: 一花八華
第一章
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14/107

★犬も走れば、フラグにぶち当たりましてよ!

本日2話更新しています。


「わかってますよ。お嬢様」


ハンスの優しい声がしますわ。

私、やっぱり……この声が好きですわ。


 くしゃりと、ハンスの大きな手が私の頭に触れるのを感じましたの。


「俺…私は、大人ですから。……わかってますよ」

「……なによそれ」


それって私が、こどもだって事ですわよね?

せっかく謝ったというのにどうしてかしら……またムカムカと腹立たしく感じてきましてよ。


「ハンス……貴方、私をこども扱いしてらして? 」

「え? あっ、いや……そういうわけじゃ……わけではないでますです」

「しどろもどろになってるじゃないですの! 目も盛大に泳いでいましてよ! 」


なんですの! 少しいい雰囲気になったかしら? っと思えばこれですわ! いつもいつもいつもいつも……いつになれば、ハンスは私をちゃんと見てくれるのかしら!?


頭にきましたわ! もう、ハンスなんてほっといてさっさと教室に戻りますわ!


早足で廊下を歩きますのよ!

ハンスなんて、この学園迷宮で迷子になってしまえばいいのですわ!


急ぐ私に向かって…………ドドドドと何かが近づいてくる音が…






「危ない! お嬢様!! 」

「え? 」


ードゴッ!!


「きゃあ!? 」

「んぎゃ!! 」


  曲がり角で、オレンジ色の何かが飛び出してきましたわ!

ハンスが私を抱き寄せてくれたので、間一髪ぶつからずにすんだけれど! 危ないじゃない! えぇっ!?


何かしら……

犬!?いのしし!?


突風のようにいきなりでしてよ!?


「ー良かった、お嬢様が無事で。ちゃんと周りを見て下さい。……俺が側にいたから良かったものの……」

「……ごめんなさい」


ドキドキと胸が音を立てていますわ。

あら? これってもしかして、ハンスとのフラグ? ラブロマ?


やっと私の願いが、運営()様に届いたのね!! 感謝感激ですわ!!


「そこの君も大丈夫かい? 」


ソコのキミ?

あら、あのオレンジの塊は人でしたのね?

てっきり獣か何かかと思いましてよ?


「ーっ痛つう! ……ってて!」


パラパラと頭についた壁の粉を振り落とし、ソレがこちらに向き直りましたわ。


衝突した壁に、ヒビが入っていますわ。

恐ろしいですわ、ぶつかられたのが私だったら……。

嫌ですわ! 私、断罪イベ前にご臨終だなんて笑えなくってよ!


「……大丈夫かしら」

「あー。大丈夫。俺、石頭だし。心配してくれてありがとな! ってむっちゃ美人!」


いえ、私が心配したのは壁の方なのですけど……。


「無事そうで、何よりだ。廊下は走る場所ではないぞ?気を付けろよ」

「あー悪わりぃ。つい、焦って魔力がぼーそーしちまって」


はははと無邪気に笑うオレンジ頭。……何故かしら、妙に嫌な予感が胸の辺りでいたしますわ。


「俺、方向音痴でさ。式終わったあと、便所して戻ったら……教室の場所わかんなくなっちまって」


「探しまわってたら、焦ってつい魔力が暴走しちまったみたいだ」


「あんたも、危ない目ぇ合わせて悪かったな! 」


そう言って、オレンジが人懐っこい笑顔を浮かべ、こちらに手を差し出しますわ。


「俺は、レオニダス・フラム! 騎士を目指してる。属性は、風だ! 宜しくな! 」


キラッキラと笑顔を溢しながら、白い歯をニッと輝かせ、レオニダスが笑いかけてきますわ。



 あーなるほど。そうくると思ってましてよ。ハンスラブロマで、すっかり騙されかけましたわ。運営()が、悪役令嬢(ワタクシ)に優しい訳ないじゃない!!




レオニダス・フラム………攻略対象(お馬鹿わんこ)じゃありませんの!!



3人目現る!!


ですわ!!


むきぃーーー!!


挿絵(By みてみん)

閲覧ありがとうございます。



攻略対象3人目です。

可愛いお顔のお馬鹿わんこです。


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