江積さんの変死体
江積さんの死体が発見されたのは、4月11日の昼頃だった。
何日か前から行方不明になっており、沖の方で船が見つかったのだ。
船内の江積さんは腐りかけていたらしい。
色々と滅茶苦茶で特に臭いが酷かったそうだ。
そして最も狂っているのは、死体の口に魚が詰め込まれていたことである。
江積さんは魚で窒息死していたのだ。
もちろん自分でそんな馬鹿な死に方をするわけがない。
宮木がやったに違いない。
とんでもない殺し方をしてくれたものだ。
死体を見つけた人達が思わず吐いてしまったのも仕方のないことだろう。
これで宮木のおじさんに続いて二人目の犠牲者だ。
前代未聞の事態に村は騒然としていた。
怒り狂った人は「あのよそ者の家に行くぞ!」と叫びながら人を集めていた。
宮木の家に殴り込んで、殺人について問いただすのだろう。
これで解決すると思いきや、家に向かったメンバーは渋い顔で戻ってきた。
なんと宮木が家にいなかったらしい。
数時間ほど待っていたそうだが、結局戻ってこなかったという。
人が死んだタイミングで家を空けて姿を消した。
これはすなわち自分が犯人であると明かしたに等しい行為である。
そもそも消去法で確信していたが、さらに状況証拠が揃ったわけだ。
村のみんなは宮木を捜索した。
島の中にいるなら、人海戦術でほぼ確実に見つけ出すことができる。
江積さんを殺した後に島外へ逃げていた場合は、行方を追うのは厳しいかもしれない。
それでも村長は必ず罪を償わせると言っていた。
仮に本土へ逃げていたとしても、どうにかして捕まえるつもりなのだろう。
僕も捜索を手伝ったけど、結局宮木は見つからなかった。
そして翌日。
僕が学校に行くと、教室には宮木がいた。




