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2年A組 宮木奏の疑惑について  作者: 結城 からく


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2/10

細井のおじさん

 細井のおじさんが殺されたのは、宮木奏が引っ越してきて二日後のことだった。

 日付は4月9日。

 山の中で死んでいたのを奥さんが発見したらしい。

 誰も来ないような茂みで倒れていたそうだ。


 細井のおじさんは胸と顔に散弾を食らっていたのだという。

 おじさんは猟銃を持っていたから、それを奪って撃ち殺したのだろう。

 ちなみに銃の行方はわからないらしい。

 どこかに捨てられていなければ、おじさんを殺した人間が持っていることになる。


 当然ながら村のみんなは大慌てだった。

 村の人間が殺されるなんて前代未聞である。

 僕だって驚いている。

 細井のおじさんには、小さい頃から何度も世話になってきた。

 今でも会うたびに飴をくれる優しいおじさんだった。

 おじさんと言っても別に血縁関係はない。

 だけど村の人間はみんな家族みたいなものだ。

 だからおじさんが殺されたことに納得がいかないし、絶対に許せないと思っている。


 村の人間の中で、細井のおじさんを殺すようなひどい者はいない。

 つまりこれは宮木の仕業で間違いない。

 よそ者のあいつが引っ越し早々のおじさんを撃ち殺したのだ。

 村のみんなも同じことを言っていた。


 宮木はなぜ細井のおじさんを殺したのだろうか。

 引っ越して二日で命を奪うなんてありえない。

 家の立地的にも接点なんてほとんどなかったはずだ。


 恨みがないとすれば、快楽殺人か。

 別におかしい話ではない。

 わざわざこんな田舎の島に来るような人間だ。

 真っ当な理由で引っ越してきたとは思えないし、むしろ動機としては自然なんじゃないか。


 何にしても宮木を警戒すべきだ。

 少なくとも僕は近付きたくなかった。

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