転校生について
宮木奏は何かおかしい。
彼女が転校してきてから周りで人が死ぬようになった。
彼女のことを日記に書いてみようと思う。
宮木が転校してきたのは三か月前。
ピンク色の髪で耳にピアスを着けた女子だ。
唇はリップで真っ黒、制服は丈がやたらと短くて、鎖やバッジで飾っている。
こんなド田舎の島ではまず見かけないファッションだ。
都会の流行りなのかもしれない。
当然ながら校則的に完全にアウトなので、先生は直してくるように注意していた。
宮木はその場では頷くものの、一度も従っていない。
学校に来るたび同じやり取りをしており、もはや恒例行事みたいだった。
ここまでなら、変な不良が引っ越してきただけと言える。
滅多にない出来事だけど、珍しいだけで済む
問題なのは、三か月前から島の人間が失踪したり、不審な死を遂げるようになったことだろう。
宮木が転校してきた時期と合致しているのだ。
村のみんなが彼女が犯人だと確信していた。
駐在の武藤さんなんか真っ先に怪しんでいたし、村の外れにある宮木の家を調べたらしい。
ところが決定的な証拠が見つからなかったという。
ちなみに武藤さんは一週間前に溺死体として発見された。
宮木は一人暮らしだ。
両親は外国で仕事しているらしい。
学校でもプライベートのことを話そうとしないので、色々と謎めいている。
転校前にどこにいたのかも知らない。
この日記には、宮木を調査記録を書いていくつもりだ。
彼女が起こしたであろう事件や事故を集めて、村を守るための備忘録にしたい。
大好きなこの村を、狂ったよそ者の好きにはさせない。
必ず悪事を暴いてやる。




