018話
「……それって、致命的な問題が発生してるよね。でも、私がここでの準備に時間をかけすぎたのが原因なんだよね」
ゾンビ転生なんて、もちろん嫌に決まっている。けれど、それを招いたのは私自身の判断ミスだ。文句を言う立場にはない。
時間への介入を神(仮)に頼んだのも私。けれど、その制限や範囲をちゃんと確認していなかった。私の見積もりが甘かった結果だ。
「私が無理を言ったせいだね。申し訳ない……。もしそれしか方法がないなら、責任は私にあるし、受け入れるよ」
私の答えを聞いた神(仮)は、目を見開いて驚いた。
『ゾンビに転生してもいいと、今おっしゃいましたか? 気のせいではありませんよね……』
「この状況の原因は完全に私にあるから。文句を言う資格なんて、ないんだよ」
『……実に潔いというか、なんというか。ですが現実的に、ゾンビに転生した場合、神の子たちには決して受け入れられません。それでは、彼らとの交流を通じて世界に刺激を与えるという本来の目的が果たせません。ですので、緊急対応として、魂の定着に適した個体をサーチしました』
神の子とは、人類・エルフ・ドワーフ・獣人といった、知性を持ち人類と交配可能な種族のことだ。私の転生は、神(仮)が管理する領域に変化と刺激を与えるためにある。そのため、彼らに忌避される存在になるわけにはいかない。
「私のわがままで、迷惑をかけてごめん。サーチ結果は……あったの?」
『一件だけ、奇跡的にヒットしました。ただ、すでに死亡から少し時間が経っており、しかも周囲がまだその死を把握していない状況です。個体の維持管理が困難でして、今すぐ転生を行わなければ手遅れになります』
もはや考える余裕も、迷っている時間もなかった。どんな個体かも確認できていない。けれど、決断しなければならない。
不安は山ほどある。でも――これを招いたのは私自身だ。ならば、覚悟を決めるしかない。
「……分かった。転生を開始して」




