013話
『肉体の特性としては、貴方が生前の肉体で得ていたであろうものを少し拡大評価して、まず以下を付与します。家事全般、企画、営業、開発、交渉、チームワーク、サバイバル全般、釣り、解体(動物および魚)、小火器、歩兵戦術。それと趣味面から、推し活、声援(文字含む)、煽り……』
「待って待って待って! ストップ! 推し活とか声援とか煽りって何よ!?」
神(仮)の発言を途中で遮り、私は完全に焦り散らかしながら大声で叫んでいた。
神(仮)は、なぜ私が取り乱しているのか理解できない様子で、小首をかしげてこちらを見てくる。
『休日に動画配信サイトで行っていた、お気に入り配信者への金銭的支援や、リアルタイムでの文字コミュニケーションによる応援行為を、特性として反映しました。それと、チャットベースの仮想体験プログラムにおける対人反応を考慮して、「煽り」を特性に加えるべきだと判断しました』
かみいいぃぃぃっ!(仮)! そんなもん見なくていい! ってか、見たのか!? 本当に見やがったのか!!
それをわざわざ「個体の特性」として付与する!?
お前は私のパンドラボックスを開けて、中身を全部ひっくり返してから、底まで覗いて辱めようってのか!?
『……あの……今、思考パターンに観測史上例を見ないレベルの乱れが発生していますが、大丈夫でしょうか? それと、考えただけで分かるわけですから……貴方の過去の情報については、知能レベルの向上前も含めて僕が参照しておりまして……それを「秘密を暴かれた」と言われましても、そういう機能体ですので……ご容赦くださいとしか……』
……終わった……いや、もう終わらせよう……
そして、新たに始めればいいんだ。
そう。私は死んだ。
しかも、神(仮)によって死体撃ちされるように追い打ちをかけられた。
だが――私は転生する。救済がある。もう、そんな過去を背負う必要なんてないのだ!
『あの……なんか、一人で盛り下がったり盛り上がったりされてますが、大丈夫ですか?』
「うるさいっ! 誰のせいだと思ってるんだ! お前が言うな! お前が!!」
『ひぃっ! す、すみませんっ!?』




