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引っ張られたが、あり得ない。あり得ない。あり得ない。

認めない、認めない、認めない!!!!!!!!!!!

「平坂 詩織」瀬名先輩の、好きな人。

「詩織…許さない」


詩織は、お詫びの品を持って、空叶のところへ向かっていた。

(美琴にも、謝んねぇと。心配させちまっただろうし…)

「むしろ、そっち優先か。」

そう言うと、さっき通りすぎた自分の組の教室へ足を向けた。

「みこ…」教室の入り口で言おうとした言葉を、誰かに止められた。

「ちょっと来て。」そのままぐいぐい引っ張られたが、突拍子のないのはいつものことなので、素直に従った。

連れていかれた先は、トイレだった。

「どうした美琴。また何か企んでるのか?」

冗談めかして言うと、美琴の目が急につり上がった。

「まず謝ったら?ドロボウさん?」

言っている意味が分からない。まさか、授業サボったことがバレてしまったのだろうか…?

「…?なんのことだ」

「とぼけるなんて。最悪最低。やっぱり、あなたに先輩は相応しくない。」

その瞬間、髪をぐいと引っ張られた。

長い黒髪が、ばさりと落ちた。

美琴はハサミで、思い切り詩織の髪を切り落としていた。

「…な…美琴…?」こんなの、美琴じゃない。やっぱり怒っているのだと思った。

「ごめん!サボったこと、怒ってるんだろ…?本当、ごめん。」

だが美琴は、表情を変えなかった。

「しーちゃんって、ほんとバカだよね。なんにも分かってないのに、知ったかぶり?」

「?じゃあなんで…?」

美琴が、思い切り息を吸う。





「あんたなんか、この世で一番大嫌いってことだよ。」





え?

なんで?



(「ひらさか…さん?だっけ。お隣よろしくね!」)

なんで?

(「しーちゃんは、私の大親友だから。ていうかもう、フィアンセレベル(笑)」)

嫌われてた?

(「しーちゃん、大好き!!!」)



「っ嘘だろ…?いつもの、ジョークだよな…?そうだよね、美琴!!」

「あーあ。ミットもない。そーいうの、男子受け狙ってんでしょ。私はほんとはか弱くて、守られたいっ、てさ。瀬名先輩も、そうやっておとしいれたんでしょ?…調子乗んな、引き立て役の癖に、目立ちやがって。」

(なにいってるんだ…?美琴、おかしい…)

色々考えていると、今度は胸ぐらを捕まれた。

ビリッ


ワイシャツが破れた。ボタンが飛ぶ。



美琴が、悪魔のような笑顔を浮かべた。

「ほら、これで学校の男子誘ってくれば?私を食べて★とか言ってさ。いつもやってるでしょ?」

(こんなの、美琴じゃない…!)

怖くなって、逃げ出した。あそこに立っていたのは、間違いなく親友の彼女だった。…はずなのだ。


この日、詩織の親友はいなくなった。

…書き終わって一言。

女ってこわい。

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