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第六話「魔界の日常」

第六話です。


今回は大きな戦いはありません。

その代わり、「日常」をしっかり描く回になっています。


一緒にご飯を食べて、訓練をして、お菓子を食べて、少しだけ強くなる。

当たり前のようで、これまでなかった時間です。


ただ、その裏でIMIも動き始めています。

すぐには何も起きないけれど、確実に何かが近づいている。


だからこそ、この穏やかな時間がどれだけ大事なのか。

少しでも感じてもらえたら嬉しいです。


第六話「魔界の日常」


 IMIからの来訪が、しばらくなかった。


 一週間。二週間。


 静かだった。


 魔王城の日常が、少しずつ動き始めた。


 ✦


 朝の食堂は、いつの間にかにぎやかになっていた。


 リリスが上座に座って、両隣に私とレイ。向かいにほのかとアスタロト。端にベルゼバブとメフィスト。ベルフェゴールはいつも椅子を引きずって来て、適当な場所に座る。


 魔物の兵士たちも何人かいて、最初は私たちを遠巻きにしてたけど、最近は普通に混じってる。


 ある朝、兵士の一人が私に話しかけてきた。


「あの、カノン殿」


「はい」


「昨日の訓練で、壁を壊したのはわざとですか」


「え」


「城壁の一部が……」


「あ、あれは、ほのかの拳が——」


「私は関係ない!」とほのかが言った。


「あの角、当たったのほのかじゃないですか」


「避けたら当たったんだよ! あれはカノンが避けるのが悪い!」


「私が避けなかったら食らってましたよ」


「それはそうだけど!」


 リリスが静かにスープを飲んでた。


 レイが静かにクッキーをかじってた。


 アスタロトが「修繕の費用は訓練費から出す」と言った。


「訓練費があるんですか」とほのかが言った。


「ある」


「いくらですか」


「お前たちが来るまでほぼ使ってなかった分が余っている」


「……めちゃくちゃある?」


「そこそこある」


「よかった」


 ベルフェゴールがお茶を飲みながら「来月からは気をつけろ」と言った。


 ほのかが「気をつけます」と言った。


 気をつけてくれるとは思えなかった。


「……今日の訓練は?」とほのかが言った。


「午後から」とアスタロトが言った。


「何する?」


「対人戦の想定。私とカノンで組む」


「……私はいないの?」


「参加したければどうぞ」


「……する」


 レイが静かにお茶を飲んだ。


「……私は」


「参加するか?」


「……パス」


「なぜ」


「……面倒」


 アスタロトがため息をついた。


 でも何も言わなかった。


 レイのペースには、もう慣れてきてるんだと思う。


 リリスが私の袖を引いた。


「……かのん、くんれん、いく?」


「行きます」


「……いたい?」


「たぶん大丈夫です」


「……いたかったら、おしえて」


「教えます」


 リリスが頷いた。


 最近、リリスが少しずつ自分から話しかけてくる。


 最初の頃の「ごめんなさい」ばかりだった子が、こうなってきた。


 よかった、と思った。


 ✦


 午前中、メフィストの研究室に呼ばれた。


「座れ」


「はい」


 今日は本がたくさん広げてあった。


 私の前に一冊置かれた。


「……読めるか」


 魔界語だった。


 表紙に「魔力発生論・改訂版」と書いてある。


「だいたいは」


「読んでおけ。今日はそれだけだ」


「説明しないんですか」


「自分で読んだ方が頭に入る。わからないところを聞きに来い」


「……はい」


 私はその場で読み始めた。


 メフィストは別の本を読んでた。


 静かな部屋に、ページをめくる音だけが聞こえた。


 しばらくして、私は一箇所で止まった。


「……メフィストさん」


「なんだ」


「ここに書いてある『魔力の根源は感情』って、どういうことですか」


 メフィストが私の方を見た。


「そのままの意味だ。魔力は感情から生まれる。喜び、怒り、悲しみ——強い感情が魔力を増幅させる」


「IMIではそんな話、一度も」


「しないだろうな。感情を持つと制御しづらくなる。道具として使いにくくなる」


「……じゃあIMIは魔法少女から感情を」


「管理しようとしていた。抑えるか、特定の方向に誘導するか」


 部屋が少し静かになった。


「……私が感情を抑えないのは、だから強いんですか」


「そうかもしれない。もっとも、お前は感情が豊かなのか、ただ深く考えていないのか、判断がつきにくいが」


「どっちですかね」


「……両方だろう」


 なんか微妙な評価だった。


「調べが進んで、お前の記憶操作の痕跡について少しわかってきた」


「何が?」


「……今日はここまでだ。次回話す」


「引っ張らないでください」


「情報は整理してから出す。今日の分は今日読んだ本で十分だ」


 メフィストが本に戻った。


 私も本に戻った。


 でも少し、頭の隅に引っかかった。


 記憶操作の痕跡。


 何がわかったんだろう。


 五分後。


「……メフィストさん」


「なんだ」


「一つだけ教えてください」


「何が」


「怖いことですか」


 メフィストが本から目を上げた。


 私を見た。


「……なぜそれを聞く」


「前回、壊れた魔法少女の話をしてたので」


 メフィストが少し考えた。


「……怖いかどうかは、お前が決めることだ」


「どういう意味ですか」


「事実は事実だ。それを怖いと感じるかどうかは別の話だ」


「事実は教えてくれるんですか」


「……次回、全部話す。今日は帰れ」


「わかりました」


 私は本を置いて立ち上がった。


 扉のところで振り返った。


「メフィストさん」


「なんだ」


「どんな事実でも、ここにいます」


 メフィストが少し間を置いた。


「……知っている」


 扉を出た。


 廊下が静かだった。


 次回、全部話す。


 どんな事実でも、リリスがいる。


 それだけでいい、と思った。


 ✦


 午後の訓練は、城の中庭で行われた。


 広い中庭だった。石畳で、中央に枯れた噴水がある。


 アスタロトが仕切ってた。


 相手はカノンとほのか、二対一でアスタロトに挑む、という形だった。


「……二対一って、私たちが有利じゃないですか」とほのかが言った。


「そう思うか」


「思います」


「では始めよう」


 アスタロトが槍を構えた。


 私とほのかが顔を見合わせた。


「……挟む?」とほのかが言った。


「そうしましょう」


 二手に分かれた。


 私が正面、ほのかが側面。


 私が杖を構えて一歩踏み込んだ瞬間、アスタロトが動いた。


 速かった。


 槍の柄でほのかの動きを止めて、穂先をこっちに向けて、一瞬で攻守が逆になった。


「……え」とほのかが言った。


「二対一は、動線が重なると二人同時に詰められる」


 アスタロトが言った。


「私の方が速く動けるなら、二人の間に入れる。そうすれば二対一が実質一対一になる」


「……そういうことか」


「もう一度」


 また始まった。


 今度は私が先に動かずに様子を見た。


 ほのかが側面から入った。


 アスタロトがほのかに向かった瞬間、私が後ろに回った。


 アスタロトが止まった。


「……今のはよかった」


「ありがとうございます」


「ほのか、お前が囮になれる。カノンに後ろを取らせる」


「囮って言い方が嫌だけど」


「囮は立派な戦術だ」


「……まあ、いっか」


 三度目は少しだけうまくいった。


 アスタロトを一瞬止められた。


 でも次の動きで崩された。


 ほのかが地面に手をついた。


「……つよいな、アスタロト」


「当然だ。騎士団長だ」


「……でも楽しい」


 アスタロトが少し止まった。


「楽しい?」


「うん。こういう戦い、好きかも」


「……先程、戦いは好きではないと言っていたが」


「嫌いじゃないのと、好きじゃないのは違う。今は楽しいから好き」


 アスタロトがまた少し間を置いた。


「……そういう考え方か」


「そうじゃない?」


「……なるほど」


 アスタロトが槍を下ろした。


「今日はここまでにする」


「もう少しやりたい」


「怪我をする前に終わる。それが訓練だ」


「……わかった」


 ほのかが立ち上がって、服についた埃を払った。


「ねえアスタロト」


「なんだ」


「また教えてよ」


 アスタロトが少し間を置いた。


「……ああ」


 それだけ言って、槍を持って城の中に戻っていった。


 私とほのかが顔を見合わせた。


「……怖そうなのにいい人だね」とほのかが言った。


「そうですよ」


「……最初、槍向けられたとき死ぬかと思った」


「私もそうでした」


「……でも、ちゃんと教えてくれる」


「そうですね」


 ほのかが空を見た。


 暗紫色の空。昼間でも少し暗い。


「……魔界って、昼もこんな感じなんだ」


「そうですよ」


「……でも慣れてきた。なんか、落ち着く色」


「そうですね」


 城の中から、レイが出てきた。


 お茶を持って、中庭の縁に腰を下ろした。


「……訓練、見てた」


「見てたんですか」


「……うん。パスって言ったけど」


「気になったんですか」


「……面倒はそう。でも見るのは別」


 レイがお茶を飲んだ。


「……ほのか、上手くなってた」


「えっ、本当に?」とほのかが言った。


「……うん。最初より動きがきれい」


「アスタロトが教えてくれた」


「……私も、たまには参加する」


「いつでもどうぞ」


「……たまに、ね」


 レイがクッキーを一枚出した。


 ポケットから出てきた。


「……どこから」とほのかが言った。


「……持ち歩いてる」


「なんで」


「……食べたくなるから」


 ほのかが「それはそう」と言った。


 私も「そうですね」と言った。


 アスタロトが少し顔をしかめた。


「……食事以外で菓子を食べるな」


「……訓練後のおやつです」とレイが言った。


「……おやつという概念が魔王軍にもあるのか」とアスタロトが言った。


「あります」とベルゼバブが遠くから言った。


 アスタロトが諦めた顔をした。


 ✦


 午後の訓練が終わって、みんなが散り散りになった後。


 食堂にリリスとレイだけが残ってた。


 私が通りかかったら、二人がテーブルに向かい合って座ってた。


 レイがクッキーを一枚、リリスの前に置いた。


「……たべる?」


「……たべる」


 リリスがクッキーをかじった。


「……おいしい」


「……でしょ」


 二人でしばらくクッキーを食べてた。


 静かだった。


 でもいい静かさだった。


「……ねえ」とリリスが言った。


「……なに」


「……レイは、なんできた?」


「……カノンがいたから」


「……カノンがいたから、きたの?」


「……うん。あと、お菓子」


「……カノンと、おかし」


「……うん」


 リリスが少し考えた。


「……わたしは?」


「……リリスは」


 レイが少し間を置いた。


「……かわいかったから」


 リリスの耳が赤くなった。


「……みんな、そういう」


「……そうだよ。かわいいから」


「……うれしい、けど、はずかしい」


「……どっちも正しい」


 リリスがまたクッキーをかじった。


「……レイ」


「……なに」


「……ここに、いる?」


「……います」


「……ずっと?」


 レイが少し間を置いた。


「……ずっと、は約束できない。でも、今はいる」


「……なんで、ずっとはだめなの」


「……先のことは、わからないから。でも、今いる、は本当」


 リリスが頷いた。


「……うん。今いる、がいい」


「……うん」


 二人でまたクッキーを食べた。


 私はそれを廊下からそっと見てた。


 邪魔しなかった。


 邪魔する気になれなかった。


 レイって、こういうとこがある。


 言葉が少ないのに、ちゃんと大事なことを言う。


 今いる、は本当。


 それで十分なんだ、リリスには。


 ✦


 夕方、ベルゼバブに呼ばれた。


「カノンさん、少しよろしいですか」


「はい」


 厨房の横の小部屋に連れて行かれた。


 ベルゼバブがお茶を二つ出した。


「リリス様のことを、少しお話しできればと思いまして」


「何かありましたか」


「いいえ、むしろ逆です」


 ベルゼバブがにこにこしたまま言った。


「先代が亡くなってから、リリス様は夜中によく泣いていました。声は出さずに。私だけが知っていました」


「……そうですか」


「でも最近、泣く夜が減りました。カノンさんたちが来てから、ほとんどなくなりました」


 私は何も言えなかった。


「……ありがとうございます、と言いたくて」


「私は何も」


「いてくださるだけでいいんです。それだけで、あの子の夜が変わりました」


 ベルゼバブがお茶を飲んだ。


「リリス様は、寂しかったんだと思います。ずっと。魔王だから、誰も普通に接してくれなくて」


「そうですね」


「カノンさんは最初から、普通に話しかけてくださいましたね」


「かわいかったので」


「……ふふ」


 ベルゼバブが少し笑った。


「それでいいんだと思います。難しい理由なんていらない。かわいかった、それだけでここに来てくださった」


「そうですよ」


「……本当によかった」


 ベルゼバブの目が少し潤んでた。


 にこにこしたまま、少し潤んでた。


 私はお茶を飲んだ。


 おいしかった。


 相変わらずお茶が上手い人だ。


 ベルゼバブと一緒に、端の方に立ってた。


「……みてた」


「見てたんですか」


「……うん。かのん、つよかった」


「そうですかね」


「……ほのかも」


「ほのかも強いですよ」


 リリスが少し考えた。


「……わたしも、つよくなれる?」


「なれますよ」


「……どうやって」


「リリスはもう魔法が使えるじゃないですか。あとは少しずつ」


「……ちいさい火しかでない」


「最初はみんなそうです」


「……かのんも?」


「私も最初は小さかったです」


「……うそっぽい」


「本当ですよ」


 リリスが中庭の中央に歩いた。


 小さい手のひらを上に向けた。


 オレンジ色の光がちょんと出た。


「……これ、おおきくなる?」


「なりますよ。時間がかかるだけで」


 リリスがじっと光を見た。


「……せんそう、したくない」


「うん」


「……でも、まもりたい」


「何を?」


「……ここ。みんな」


 小さい手のひらの上で、光がゆらゆらしてた。


「……だから、ちょっとだけ、つよくなりたい」


「一緒に練習しましょう」


「……うん」


 リリスが光を消した。


 また出した。


 さっきより少しだけ大きかった。


「……おおきくなった」


「なりましたね」


「……えへ」


 リリスが得意そうな顔をした。


 私はまたやばい、と思った。


 何度やばいと思えば済むんだろう。


 たぶんずっとやばいと思い続ける。


 ✦


 夜、ベルフェゴールが珍しく全員を集めた。


 食堂のテーブルに、地図が広げられた。


 魔界と人間界の境界線が書いてある。


「IMIの動きが変わった」


 ベルフェゴールが言った。


「どう変わったんですか」とほのかが聞いた。


「回収部隊の派遣が止まった。代わりに、情報収集に切り替えたと見られる」


「……偵察ってこと?」


「そうだ。正面から来るのをやめて、こちらの状況を把握しようとしている」


「サクラの判断ですかね」と私が言った。


「……可能性が高い。あの隊長は頭がいい」


 ベルフェゴールが地図を指した。


「注目すべきはここだ。この二週間で、この地点の魔力反応が増えている。IMIが何かを動かしている」


「何を動かしてるんですか」


「……それがまだわからない。大規模な部隊ではない。でかい魔力反応でもない。ただ、じわじわと何かが積み上がっている」


 テーブルが少し静かになった。


「……怖い話だ」とほのかが言った。


「情報がないのは怖い。だから集める」


「私たちに何かできることはありますか」と私が聞いた。


「……今は日常通りでいい。焦って動くと向こうに読まれる」


「わかりました」


「ただし」


 ベルフェゴールが全員を見た。


「リリス様のそばから離れるな。特にカノンとアスタロト。何かあったとき、最初の一手はリリス様の安全だ」


「……わかった」とアスタロトが言った。


「わかりました」と私が言った。


 リリスがテーブルの端で地図を見てた。


 難しい顔をして、地図の境界線を指でなぞった。


「……ここが、さかいめ?」


「そうです」


「……むこうが、にんげんのところ」


「はい」


「……せんそう、してるところ」


「はい」


「……なんで、せんそうするの」


 テーブルが静かになった。


 誰も答えなかった。


 ベルフェゴールが少し間を置いた。


「……複雑な話だ、リリス様」


「……むずかしい?」


「むずかしい。でも、いつか話します」


「……うん」


 リリスが地図から手を離した。


「……かのん」


「はい」


「……かのんは、なんでせんそうするか、わかる?」


「……わからないです」


「……そっか」


「でも、わかりたいとは思ってます」


 リリスが頷いた。


「……いっしょに、わかりたい」


 テーブルの全員が、少し静かになった。


 ベルフェゴールが「……日常通りでいい。今日はここまでだ」と言って地図を畳んだ。


 でも、その目が少しだけ柔らかかった。


「……わかりました」と私が言った。


 リリスが「……いい?」と聞いた。


「……ああ」とベルフェゴールが言った。


「いいです」と私が言った。


 リリスがほんの少し笑った。


 その顔で十分だった。


 ✦


 その夜、私はリリスを寝かしつけながら、今日のことを考えた。


 IMIが動いている。


 何かが変わろうとしている。


 でも今日は、訓練があって、メフィストの研究室で本を読んで、リリスが魔法の練習をした。


 壁が一枚壊れた。


 アスタロトが諦めた顔をした。


 レイがポケットからクッキーを出した。


 ベルゼバブがおやつを認めた。


 普通の一日だった。


 普通の日常が、こんなに大事だと思ったことは、IMIにいた頃はなかった。


 決まった訓練、決まった食事、決まった部屋。


 全部同じで、全部管理されてて、変わらなかった。


 ここは毎日何かが違う。


 ほのかが笑って、レイがお菓子を食べて、アスタロトが少し表情を緩めて、ベルゼバブがお茶を出して、メフィストが本を積み上げる。


 ベルフェゴールが椅子を持って歩く。


 リリスが光を出して、「えへ」と笑う。


 それだけで、いい。


「……かのん」


 リリスが眠りながら言った。


「います」


「……きょう、たのしかった」


「よかったです」


「……あした、も?」


「また楽しいといいですね」


「……うん」


 リリスが静かになった。


 五秒で眠った。


 私はしばらく、窓の外を見ていた。


 暗紫色の空。星みたいな光。


 IMIが動いている。


 セキネさんから昨日、一本連絡が来ていた。


 内容は「生きてるか確認だ」だけだった。


「生きてます」と返したら「そうか」とだけ返ってきた。


 何かを言いたそうで、言わなかった。


 セキネさんらしかった。


 でも今夜は、ここにいる。


 それだけでいい。


       ✦ ✦ ✦


次回「セキネさんが来た?」


 ——翌朝、正門の前に、白衣の男が一人立っていた。



第六話を読んでいただき、ありがとうございます。


この回は「日常回」でありながら、物語の土台を固める重要な話です。


まず一つ目は、魔王城という場所の“普通さ”の確立。

食堂の配置や訓練、雑談などを通して、「ここで暮らしている」という実感を積み重ねています。


二つ目は、リリスの成長です。

誰かに話しかけること、なでられることを受け入れること、そして「守りたい」と思うこと。

小さな変化ですが、この物語の中心にあるものです。


三つ目は、IMI側の不穏な動き。

直接的な衝突ではなく、「観察」「蓄積」という形に変わったことで、

より見えにくく、そして厄介な存在になってきています。


そして、メフィストの「次回、全部話す」。

ここから物語は少しずつ核心に近づいていきます。


最後に少しだけ。


この作品は、派手な戦いよりも「普通の時間」を大切にしています。

なぜなら、その普通を守るために戦う話だからです。


次回は「セキネさんが来た?」。

いよいよ、IMI側の人物が直接やってきます。


日常の外から来る存在が、何をもたらすのか。

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