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〈Essay〉日常の中に在るさまざまなこと。  作者: 高峰 玲


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誰の落とし物?





「さ〜とっとと家(ウチ)に帰って晩飯ルーチン( 注1)終わらせてネット小説の続き読も〜っと♪( 注2)」


 嬉々として愛車(アルト)のドアを開けた私の足元に何かがぼとりと落ちた。

「んん?」

 見ると、茶色いクマ子のマスコットのようである。

「若い子の落とし物かな」

 私の職場は学校と併設なので、ホントはダメだけどたまに職員駐車場に学生さんがこっそり停めることがあるのだ。

 しかし、車に乗り込もうとして私は気づいた。シートベルトが首筋に食いこむのを防止するために着けているカバーが一見してのっぺりしている。

 可愛さに負けて買ったブルーナのキャラグッズなのに!?

 本来、こう使うものなのに……

挿絵(By みてみん)

(↑商品カタログ画像より)


 そう。私が拾ったのは誰かのクマ子マスコットではなく、自分のシートベルトカバーのワンコ飾りだった!


挿絵(By みてみん)

 見よ!

 無惨に剥がれたボンド跡、ちょっとお手抜きで完全に塞がれていない穴からのぞく純白のパンヤを!


 これは……お直しできるのだろうか?


 体に優しそうなのは木工用ボンドだが、市販のボンドって案外とすぐに“取れてしまう”のだ。では、手術(お裁縫)か?


 うむむ、ボタン付け程度ならば私にもできる。ただ……過去、幾度となく腹圧で制服(オーバーブラウス)の一番下のボタンを弾き飛ばしてきた経験が、普通の糸は弱い(やわこい)ということを嫌でも認識させてくれやがる。


 化学の力(ボンド)か物理の力(糸による合体)か──悩むところである。













注1 ご飯を食べた後、お皿とか台拭きまで洗ってシンク周りを完全に片づけた状態にすること。


注2 モノ書きの端くれだろう、なんか書けよタカミネ屋!というツッコミは脇に置いておいて。ってか、色んなものを読むのもモノ書きの修行です(*^^*)



それにつけても、晴れた日でよかった。

雨や雪だったら、ボリスは……






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