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異世界リボーン――不死の身体で始まる冒険、これは現世へ還るための物語  作者: 東アガル


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98/103

第98話 暴風


 「来い」


 


 


 その一言。


 


 


 


 次の瞬間だった。


 


 


 


 ——ドォンッ!!


 


 


 


 地面が()ぜた。


 


 


 


「っ!?」


 


 


 


 ヒロの目が見開く。


 


 


 


 速い。


 


 


 


 巨体とは思えない。


 


 


 


 モラクスが消えた。


 


 


 


 いや。


 


 


 


 突っ込んできている。


 


 


 


「ヒロ!!」


 


 


 


 ユナが叫ぶ。


 


 


 


 大剣。


 


 


 


 二本。


 


 


 


 同時。


 


 


 


 ——ゴォォォォッ!!


 


 挿絵(By みてみん)



 


 振り抜かれた。


 


 


 


「なっ……!?」


 


 


 


 剣だった。


 


 


 


 だが。


 


 


 


 剣に見えなかった。


 


 


 


 暴風。


 


 


 


 巨大な嵐が森ごと()ぎ払う。


 


 


 


 木々が吹き飛ぶ。


 


 


 


 土が(えぐ)れる。


 


 


 


 一直線。


 


 


 


 地面そのものが消し飛んだ。


 


 


 


「何スか今の!?」


 


 


 


 マキが叫ぶ。


 


 


 


 ヒロ達は(かろ)うじて回避していた。


 


 


 


 だが。


 


 


 


 背後。


 


 


 


 森が消えている。


 


 


 


 ミカが飛び出す。


 


 


 


「ならこっちネ!!」


 


 


 


 回転。


 


 


 


 加速。


 


 


 


 一直線。


 


 


 


 爪がモラクスへ(せま)る。


 


 


 


 だが。


 


 


 


 モラクスは()けない。


 


 


 


 片方の大剣を振り抜く。


 


 


 


 ただ。


 


 


 


 それだけ。


 


 


 


 ——ドゴォッ!!


 


 


 


「っ!?」


 


 


 


 ミカが吹き飛んだ。


 


 


 


 回転ごと。


 


 


 


 力任せに。


 


 


 


「ミカ!」


 


 


 


 マキが叫ぶ。


 


 


 


 ミカは空中で体勢を立て直す。


 


 


 


 着地。


 


 


 


 地面が砕ける。


 


 


 


「重いネ……!」


 


 


 


 ヒロが動く。


 


 


 


 風を(まと)う。


 


 


 


 加速。


 


 


 


 横から回り込む。


 


 


 


 風刃(ふうじん)


 


 


 


 ——ヒュンッ!!


 


 


 


 だが。


 


 


 


 モラクスは振り向かない。


 


 


 


 大剣が振られる。


 


 


 


 ——ガギィィン!!


 


 


 


「は?」


 


 


 


 風刃が、大剣に叩き割られた。


 


 


 


 次の瞬間。


 


 


 


 また剣が動く。


 


 


 


 横薙(よこな)ぎ。


 


 


 


 ——ゴォォォォッ!!


 


 


 


 暴風。


 


 


 


 木々が吹き飛ぶ。


 


 


 


 地面が抉れる。


 


 


 


 巻き込まれた岩が砕けた。


 


 


 


『フィールド!』


 


 


 


 ユナが叫ぶ。


 


 


 


 透明な壁。


 


 


 


 展開。


 


 


 


 暴風が激突する。


 


 


 


 ——バキィィィン!!


 


 


 


 轟音。


 


 


 


 フィールド全体が震えた。


 


 


 


「っ……!」


 


 


 


 ユナが歯を食いしばる。


 


 


 


 防げた。


 


 


 


 だが。


 


 


 


 衝撃が重い。


 


 


 


 モラクスがそれを見ていた。


 


 


 


 じっと。


 


 


 


「……硬ぇな」


 


 


 


 ぽつり。



 

 


 


 次の瞬間。


 


 


 


 モラクスが笑った。


 


 


 


 獰猛(どうもう)に。


 


 


 


 巨大な魔力が(ふく)れ上がる。


 


 


 


 森が(きし)む。


 


 


 


 まるで。


 


 


 


 台風の中心にいるみたいだった。

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