第57話-闘技場・基本ルール
話し合いの結果、クラン【秘密の花園】で新たに運営する闘技場の基本的なルールは、以下のように決まった。
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【闘技場・基本ルール】
1、選手、観客ともに基本的な入場料は無料とする。
ただし、料金を支払って入場する者には、支払った金額に応じてクランが発行するサービスコインを一定数付与する。
→当初は入場料を取り、それを闘技場の運営費に充てる案も出ていた。
しかし、入場するだけでGが必要となれば、それを理由に闘技場そのものを利用しないPLAYERが出てくる可能性もある。
現在、最も優先すべきなのは、闘技場そのものから利益を上げることではない。
まずは客を集め、オクがランクⅣへ上がるための条件を満たすこと。
そのため、誰でも無料で入場できるようにした方がいいという結論になった。
一方、最初から賭けを楽しみたい者については、料金を支払ってサービスコインを受け取ることができる。
2、賭けに参加する者は、クランが発行する専用コインを一定価格で購入、もしくは入場時に付与されるサービスコインを使用して賭博を行う。
勝てばコインを獲得し、負ければ賭けたコインは没収される。
なお、サービスコインを使用した賭けに勝利した場合、払い出されるコインはすべて専用コインとなる。
獲得した専用コインは、一定のレートでアイテムなどと交換することができる。
ただし、専用コインをG、もしくは開発クリスタルへ交換することは一切できない。
また、サービスコインを直接専用コインへ交換することもできない。
→当初はGをそのまま賭ける案も出ていた。
しかし、ある程度AFOをプレイしているPLAYERにとって、Gを稼ぐこと自体はそれほど難しいことではないらしい。
そこでGを直接賭けるのではなく、専用のコインを間に挟むことになった。
専用コインの主な交換先は、ポロンが作る回復アイテムなどの合成品。
それらを通常の販売価格よりも割のいいレートで交換できるようにすることで、PLAYER側にも賭けへ参加するメリットを作る。
もちろん、負ければコインを失うため、必ず得をするわけではない。
だが、賭けに勝つことができれば、普通に購入するよりも安く回復アイテムなどを手に入れられる可能性がある。
また、サービスコインは、あくまでも賭博を体験してもらうためのものという位置づけになった。
それ自体を景品と交換することはできない。
しかし、賭けに勝つことができれば、払い出された専用コインを使って景品と交換することができる。
まずは気軽に賭けを体験してもらい、勝つことができれば、そのまま本格的な賭博にも参加してもらう。
ここでも優先されたのは、利益よりも集客だった。
3、専用コイン、ならびにサービスコインを使用する賭けには、クランメンバーと闘技場へ出場する選手は参加できない。
→以前オリバが話していたように、自分が関与する試合に賭けることを認めてしまえば、意図的に勝敗を操作することができてしまう。
そのため、不正を防ぐ意味でも、賭けに参加できる者と試合に関与する者の間には、明確な線引きを設けることになった。
4、専用コインの購入ならびに景品との交換は、一階奥にある売店スペースへ自動販売機を設置して行う。
サービスコイン、専用コインともに、新たに運営する闘技場だけでなく、オクが以前からクラン内で運営している賭博場でも使用することができる。
ただし、サービスコインは景品との交換には使用できず、クラン【秘密の花園】から退出した時点ですべて消滅する。
専用コインについては退出後もそのまま所持することができ、次に訪れた際にも使用することができる。
→現在、クラン【秘密の花園】に所属しているメンバーは、蓮を含めても四人しかいない。
その人数で闘技場を運営しながら、コインの販売や景品交換まで人の手で行うのは難しい。
そのため、可能な部分については自動化することになった。
また、二種類のコインを闘技場と賭博場の両方で使用できるようにしたのにも理由がある。
闘技場を目的に訪れたPLAYERが、そのままオクの賭博場へ足を運ぶ。
逆に、賭博場を利用していたPLAYERが、闘技場へ試合を見に行く。
二つの施設で同じコインを使用できるようにすることで、施設間で客が行き来することも期待されていた。
特にサービスコインは、クランから退出すれば消滅してしまう。
それならば、余ったサービスコインを使ってから帰ろうと考える者も出てくるだろう。
一方、専用コインはそのまま持ち越すことができる。
あと少しコインを増やせば欲しいアイテムと交換できる。
そんな状況になれば、後日もう一度クランを訪れる理由にもなる。
その日のうちにもう一つの施設へ足を運んでもらうためのサービスコイン。
そして、次にもう一度足を運んでもらうための専用コイン。
どちらも、オクのランクアップ条件を満たすために考えられた仕組みだった。
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以上が、観客側が参加する通常の賭けについて決められた、闘技場の基本的なルールである。
そして――。
今回の話し合いでは、それとはまったく別の賭けについても検討されることになった。
蓮が提案した、
【経験値を懸ける賭け】
である。




