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二番煎じの転生者  作者: きゅうとす
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葵対暁炎

葵の新しい力で暁炎を圧倒します。


父や母、仲間の敵を討てるのでしょうか?

転章1 世界探訪記 メリカ国⑥


勇者メサイア)でありながら世界に戦いを挑む八神直哉ナオヤ)です。

謁見当日 夕刻間近




暁炎は私の蹴りを受けて貧民街の倉庫に落ちた。

落ちる際、風魔法で緩衝していたので大きなダメージは無いと思う。


埃舞う中に突っ込むのは危険だ。空中で様子を伺う。


「誰かと思えば葵嬢ちゃんかい、ひひひひ」

薄気味悪い笑い声と共に埃の中から暁炎が歩いて出てきた。


やはり、どこにも怪我をしていないようだ。

回復魔法が使えるとは聞いていなかったが何らかの方法で対処したに違いないだろう。


「この間に会ったときより強くなっているようだけど一体どうやったんじゃ?」

それは訊いていると言うより独り言が口を突いたような喋り方だった。


「まあ、良い。儂の邪魔をするようならあの勇者と名乗る小僧と共に摺り潰すだけじゃ。」

暁炎は手にした歪な杖を振るう。


暁炎の前に陽炎のような半透明の膜が浮かぶ。

こちらを気にもせず奇妙な杖で膜に何かを書き連ね、幾つかの呪文を唱えた。

暁炎の姿が歪み、一瞬見えなくなった。


「これで良し。」と呟く暁炎に向かって走り、左右の刀で切りかかる。

肩口からバッサリ切ったはずなのに何事もなく暁炎がそこに立っていた。


「ふはははは、葵嬢ちゃんじゃあなにが起きているのか理解出来んじゃろ。」


目の前の暁炎を両刀で滅多切りする。手応えがあるのに全く応えていない。

後ろに跳びす去る。


暁炎はさっきと同じに見える。

「ではこちらからも行くぞ!」

暁炎が奇妙な杖を振るうと周りに人の頭ほどの炎の玉が現れ、こちらへ飛んできた。速くないから避けられる。


軽く去なそうとしたが、嫌な予感がしたので左手に走り逃げると後を追ってきた。


「ほれほれ、逃げぬと当たるぞ。」楽しそうな声の暁炎に怒りが燃え上がる。


「煩いでごさる!!」逃げながら今度は暁炎を背後から切り刻み逃げる。


やっぱり先ほどと変わらず手応えがあるのに暁炎にダメージが無い。

しつこく炎玉が追ってくる。あれは切ると爆発するのだろうと思う。


縮地を使って暁炎と炎玉から離れると足元から小石を2個拾い、同時投擲した。

覆流投擲術だ。普通の人間が頭に受けると爆ぜる。


暁炎に当たったと思った小石は奇妙な軌道を通ってどこかに飛んでいった。

炎玉に吸い込まれた小石は炎玉を少し膨らませると小さな蒸発音と共に消えた。


「かっかっか、儂の術が解けたか?」暁炎は余裕で声を掛けてきた。


再び炎玉を避けつつ、別の角度から同じ事を繰り返した。


暁炎の絡繰りはだいたい分かったが炎玉が厄介だった。

暁炎を倒せば炎玉も消えるなら避けながら無視すれば良いと腹を括る。



両刀を腰に戻し、別の刀を両手にする。

白刀と黒刀だ。

ナオヤが錬金術の練習で創った刀だ。


右手に黒刀、左手に白刀を持ち、魔素マナ)霊素カナ)を通す。

体の中のチャクラが高速回転しているのを感じる。


私の身体から滲み出た魔素マナ)霊素カナ)が互いを喰らうように絡み合う。


「父や母、そして仲間たちの恨みを今晴らす。覚悟しろ暁炎!!」


様子が違う葵をすがめ)で見詰める暁炎はいまだ余裕の積もりらしい。

「何をする積もり分からんが炎玉からは逃げられんぞ!」



「「魔浄纏!!」」裂帛の気合いと共に揺らめいていた魔素マナ)霊素カナ)が安定する。


炎玉を無視して暁炎の前で両刀での袈裟懸けを同時に大きく放つ!

刀身の手応えは先ほどと同じく曖昧だったが籠められた魔素マナ)霊素カナ)が歪んだ空間ごと10M程の大きさに暁炎を切り裂いた!!



暁炎は目の前でなく少し後ろに離れた位置の空間から血飛沫と共に転がり落ちた。


暁炎の奇妙な魔法は自らを異空間の安全地帯に置き、無敵の炎玉を操って相手を倒すものだった。

異空間に生物は入れないのを暁炎が膜に何か書くことで出来るようにしたのだろう。


葵の魔浄纏を甘く見すぎた暁炎の負けだった。

魔法だけ、霊法だけでは暁炎の術には届かなかっただろう。

魔素マナ)霊素カナ)を纏う葵だけの刀術スキル)だけが可能にした奇跡だった。



倒れ、まだ息のある暁炎に声を掛ける。

「暁炎、貴方ほどの者がなぜ国を裏切った!


身をよじり仰向けになった暁炎が怒りと共に叫んだ。

「国を守るだと?!容易く言うで無いわ!げほっ!

武力で侵攻されれば多くの者が死ぬ。

そうならないためにエルランディア帝国の気を逸らし、侵攻しても直ぐに撤退すると言う密約さえ交わしたのだ。ぐぬぬぬぬ。

清廉潔白で居られるのは帝国以上の国力が要る。

不可能だ!無理なんだと言うのにあの愚者燦覚めが長年国に尽くして来た儂を裏切り者呼ばわりしおった。

はあ~はあ~


だから裏切ってやったのよ。自分の愚かさで死ねば良いのだ、ぐはっ!」


血反吐を吐き、息を切らせながら暁炎が真相と呪詛を吐き出す。



融通の効かない燦覚様も愚かだが、暁炎もまた愚か過ぎた。


悲しい目をして葵は暁炎に止めを差した。

地だまりが広がり葵の居る場所まで侵す。


葵は天を仰ぎ、思いの丈を吐き出すかのように衛士がやってくるまで慟哭し続けた。




いよいよナオヤとゾルダとの再戦です。


ゾルダの不死の秘密とはいったいなんなのでしょうか?



§§§§§§§§§§§§§§§


いつも読んでいただいてありがとうございます。


ブクマ・評価は近況報告にお願いします。

誤字脱字ご容赦頂けると嬉しいです。


これからも宜しくお願い致します。


§§§§§§§§§§§§§§§



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