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二番煎じの転生者  作者: きゅうとす
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女神転生

女神ガライヤが光臨します。


果たして、敵は?

承章5 エルフの里の攻防⑥


エルフの里で勇者メサイヤ)やって、彼と戦った異世界転生者の八神直哉ナオヤ)です。



突然だった。

背後に気配を感じた時には切られていた。


仲間がいることを前提として魔素マナ)を広範囲に放出してあった。

近くに仲間が居ないのは確認済みだった。


転移して来ても対応出来る積もりだった。慢心していたのだろう、だからこんな結果になってしまった。


そもそも彼も迂闊なのだ。

百薬斎セイが彼に取ってどんな存在だったのかは分からない。でも、倒された事に激昂して単身乗り込んで来る程には重要だったに違いない。


我を忘れるほどだったから僕の畳み込むような攻撃が通ったのだろう。


単身とは言え、虚像を送り込んでいただけだから安全と高を括っていたのだろうか。


僕は前に彼に攻撃をしてみて、物理攻撃が無効だったからある程度の推測を得ていた。


なにがしらかの方法でその場にいるかのように見せる

空間操作系の魔導具を使っているのだろうと当たりをつけた。


ならば、空間を不安定にして、こちら側へ引きずり出せば良い。

聖魔侵洸ライドサイクロン)は風魔法を利用して真空を作ることで空間を不安定に無理やりした魔法だ。

セラのホーリーは対象に直接影響を与えるので更にこちら側へ引きずり出せた。


とどめは極炎双双撃ギガントファイヤー)と言う仰々しいファイヤーボールだったが、倒しきれなかった。

変換系か遮断系の魔法で防いだのだろう。


唯我独尊オンリーワン)と言う認識阻害アイテムは自己修復機能があったらしく賢者の鑑定は途中までしか出来なかった。


でも、名前は分かった。

天空寺剣。


地球で見たことがある。

確か人気アイドルグループのひとりだ。


人気絶頂の時に突然の失踪で、芸能ニュースに話題となった筈だ。

芸能に興味が無いので余り良く分からないが、同じ頃往年の美人女優が亡くなってその関連も週刊誌に取り沙汰されたと思う。

まあ、こちらは関係無いか。


転生なのか転移なのかは分からないがこちらの世界で暴れていたとはびっくりである。


芸能人であるならば中途半端な知識もむべ)なるかな。きちんとした一般常識的なものが無いのは仕方ないと言える。


ただ、誰に唆されたのか覇王になろうとするのは飛躍し過ぎていると思える。

幾らトップオブスターと言えどそこまで傲慢だっのでは無かろう。


そんな事を考えていたら背後から刺されていた訳だ。

プロテクトアーマーは物理攻撃無効のハイスペック能力がある。

アダマンタイトだろうが神鋼だろうが物理攻撃・・・・)は跳ね返す。


僕を刺した剣は次元刀と呼ばれる魔剣だったのだろう。プロテクトアーマーごと骨を通して心臓をひと突きされて、犯人を見ようと振り返りながら膝を着いて倒れた。


暗くなっていく意識の中でセラが神々しく輝いていくのが見えた。




ナオヤさんが刺された!その事実に呆然となったセラに女神ガライヤの声が届いた。今こそ 女神転生のスキルを使いなさい と。

セラのスキルの中にバグ表示で識らされていなかったスキルである。女神ガライヤの声に従ってセラは使った。

女神転生オールオーバー)!!」

セラの詠唱に依りセラを中心に神光が広がって行く。


神光力が上がるに連れセラの意識は下がって変わりに女神ガライヤがセラの身体を支配して行く。


完全に女神ガライヤになった時、世界樹の近くは時が止まった。


女神ガライヤは殆ど倒れて血塗れのナオヤに近付いていく。

ナオヤの近くに立ち、女神ガライヤが詠唱する。

時間逆転リバース)!!」


倒れているナオヤに出血した血液が戻ってゆき、何の支えもなく立ち上がり傷が消えて行く。

ナオヤが刺される前に戻ると時間が停止する。


女神ガライヤはしゃがみ込んでいた彼=天空寺に近づく。

「ようやくですね。何処に隠れているのかどうあっても見つけられなかったさらこんな事態に成らなければ判らなかったけど」

少し離れた位置から天空寺剣に向かって女神ガライヤは「離魂ディスポゼスト)!!」と詠唱する。


彼=天空寺の身体から靄のようなものが立ち上がり、1人の女性の姿になる。


女が口を開く。

「ひさしぶりと言った方が良いかしら、ガライヤ。」


「相変わらず傲慢ですね、ネスティアさま。」


「いつから気が付いていたのかしら?」


「彼=天空寺が地球出身者と分かった時からですよ、ネスティアさま。」


「それで妾をどうする積もり?」


「ネスティアさまは隔離空間に軟禁、彼=天空寺は歴史特異点ゴルディアスポイント)に放逐ですね。」


「この時空間では妾の抵抗も無意味。好きにするが良いわ。ふふふ」

意味深な薄笑いを浮かべてネスティアは佇む。


考えすぎても相手の思惑に嵌まる事になる。


たとえ1割でも神の力を封じれば力を減じる事になる。それに彼=天空寺を操っていた神を特定できたのだ、さらに追い詰めることができるだろう。


幾ら放逐された神と言えど魔神にでもならない限り消滅させられないので、軟禁より方法が無いのだ。

ベストでなく、ベターを選択せざるを得ないのはもどかしい限りである。


ガライヤが両手を上げて

封神シール)

と言うとネスティアの姿が次第に消えて行く。


ネスティアの姿が消えた時点でガライヤは時を戻した。

驚きの表情で固まっている彼=天空寺に対して女神ガライヤは告げた。


「あなたは許されてこの世界に存在していません。

私が唯我独尊オンリーワン)を封じたので認識阻害は効果を失っています。

女神ガライヤの名においてあなたをこの世界から放逐します。

その先で生きると良い。それを理解しなさい。」


後ろを振り返らずに彼同様動けずにいる凶姫ローズに冷たく言い放つ。

「凶姫ローズ、あなたも彼=天空寺と同じ所へ送ってあげましょう。その場所で好きに生きるが良い。」


放逐ディザスター)!!」女神ガライヤの詠唱に依り2人の姿が消える。


振り返りながらナオヤに女神ガライヤは近づく。

「ナオヤ、聞こえますか?」


俯いていた顔をナオヤが上げると女神ガライヤがその身体を抱いた。

「セラが私を召還しました。そろそろ離れなくてはいけませんが、告げておきたい事があります。

私を召還したことでセラの身体と心は限界です。暫く養生させてあげてください。

ここでのことの説明は夢の中でしましょう。」


そう言うと女神ガライヤはセラから離れて行った。

身体が崩れ落ち、ナオヤがセラを支える。

セラは気絶しているようにぐったりとしていた。


改めてナオヤは辺りを見回す。

誰もおらず、乾いた風が吹いているだけだった。





ようやくの決着なのでしょうか?

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