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joker  作者: ねきつ×あまひら。
2/7

1章


 粗蕋抄夜。

 十五歳。

 中学生。不登校ぎみ。

 成績、オール4ぐらい。

 両親死亡。

 一人暮らし。

 ――――殺人者。

 噂、魔法使い。

 真実、タロットカード遣い。

 身長、159センチ。

 体重、忘れた。

 嫌いなもの、愛と友情と勇気。


「あー。寒い。」

 部屋は冷気で満ちている。

 冬は暖房がないとどうにも生きていけない気がする。

 だって寒いもん。

「さて。」

 今日は学校いこうかな?

 うーん。

「うーん。」

 ………行こうかな。

 別に休んだって、両親が死んでから半年も経ってないんだから行かなくてもなにも言われないと思うけれど。

 暇潰し?

 案外、家にいるのは暇。

「………。」

 決めたら動くのは早い僕。

 とりあえず制服を取りだし、着替える。

 上着(ブレザー)を着ようとして考える。

「………寒い。」

 パーカー着よう。

 その辺に放置してあった灰色のパーカーを拾い上げ、着る。

 その上に上着。

 鞄を拾い上げ、教科書は………持って帰ってなかった。

 学校でした。

 鞄の中は空で行くしかなさそう。

「あ。…………タロット。」

 机の上に置いてあるタロットカードをポケットに入れる。

 自分が殺したとはいえ、形見だから。

 持ち歩いてる。

 あと、なにかと役に立つ。

 挟まったものを取るとか、挟まったものを取るとか、挟まったものを取るとか、挟まったものを取るとか。

 すごく便利なんだ。

 タロットカードほど、挟まったものを取るのに適してる物はないと思う。

 タロットカードを信じてる人に殺される。

「イヤホン……。」

 音楽機器を拾い上げ、一番上にあった曲を選択する。

 イヤホンを耳にはめ、靴を履き玄関の扉をあける。

「――――行ってきます。」

 呟くように言って家から出た。

 学校に行くために。

 ―――行けないのに。


 家から出て数分で小さな女の子に会った。

 ツインテールという名の髪型をした、僕より数段小さい女の子。

 僕の事を待っていたかのようにどっしりと仁王立ちをしている。

 僕はイアホンを片耳外す。

「はじめまして。紅咲空(くろさきうろい)といいます。」

「………はじめまして?」

「貴方に少し用があって来ました。………少しばかり迷子になっていたので自分から出てきてくれてありがたいです。」

 自分から出てきたつもりはないんだけど……。

 僕に用って?

「少し歩きながら喋りましょう。」

「うん………?」

 どうせ、学校には暇潰しに行くつもりだったし。

 この子に少しぐらいついていってもいいかもしれない。

 学校に行く方向とは逆に紅咲ちゃんは歩く。

「タロットカード。」

「うん?」

「タロットカード持ってますよね?」

「うん。……?」

 なんで、持ってること知ってるんだ?

 別に持っていること隠してはなかったけど、初対面の子供が知ってるはずないんだけど…。

「そのカード、手放すか捨てるか食べるか燃やすか私にあげるかした方がいいと思います。」

「紅咲ちゃんにあげればいいの…?」

 いっそ食べてみるか?

 美味しくなさそう。

「ちゃん付けしないでください。気持ち悪いですねー。」

「…………悪かったね。」

 早速呼び捨ての方が気持ち悪いだろ…?

「別に私にあげなくてもいいですが、そのタロットカードは危険です。………海神高校知ってますか?」

「海神高校……?」

 えっと、僕が通っている中学校の反対側(つまりこっち)にある、まぁ頭がいい学校。

 だっけ。

 髪が青い美人な人がいるってきいたことがあるようなないような。

「貴方が通っているのは江津中学校で間違いありませんね?」

「うん………?」

「海神高校の近くにある海神中学には絶対近づかないで下さい。タロットカードを捨てたとしても近づかないで下さい。人間やめたとしても近づかないで下さい。私を愛したって近づかないで下さい。」

「君なんか愛さないけどさ……どういうこと?」

「喰べられちゃいますよって事です。」

 愛さないとか結構酷いこといったはずなんだけど紅咲はそのままのテンションではなす。

「喰べられる?」

「狙われてますよって事です。」

「タロットが?」

「タロットカードもですけど……………タロットを捨てたとしても貴方が持っているカード遣いの力が消えるわけではありません。」

「カード遣いって……。タロットカードが勝手にやるんだよ。」

 僕がタロットカードに祈ると助けてくれるだけなんだけど。

 カード遣いってダサいし。

「まさか!私が持ったってただの紙ですよ。"joker"(ジョーカー)のカードを持ってるでしょう?」

 だから、なんで知ってるんだよ。

 No.0のjokerは誰にもいったことないよ?

 いっていいようなカードじゃないような気がしたし。

 お母さんの知り合いだったりするのかなぁ?

「"joker"って元々はトランプなんですよ?それをねじ曲げてタロットカードにしただけなんです。………多分そのタロットカードを貴方に託した人がやったと思うんですけど。」

「つまり?」

「つまりですね、"joker"は普通使えないはずなんです。かなりの能力者じゃないかぎり。それをなんの自覚もなく、悠々と使っている貴方。危険です。」

「は?」

 jokerを使えるのは一部の人で?

 それが僕で?

 無意識で?

 危険?

「………タロットカード遣いって普通女性だけなんですけどね。」

「………。」

「不思議ですねぇ。」

「………それが、海神中学校に繋がるの?」

 何がどうやって、そうなるの?

「集めてるんですよ。海神中学をしきってる人が悪趣味でしてね、そういう能力を持った人を暴力的に集めて俺の物にしちゃおうっていう。所謂、洗脳されますよ!」

「なぜ、嬉しそうに洗脳っていうんだ……?君は?」

「しかも、タロットカード遣いの男の子。いや、男の娘でしたか?まぁどっちでもいいです。」

「いや、よくないけど。」

「小さいからいけないんです。」

「君に言われたくないなぁ。」

「五月蝿いです。だまらっしゃいです。とにかく男の子のカード遣いは珍しいっていうか私が知る限りでは貴方しかいません。レアです。レアレアカードです。それを海神中学がスルーするわけないんですよ。……貴方、ここに引っ越してきてから半年ぐらいでしたっけ?それに一人暮らしなんですよね?かっこうのエサですよ。はむはむっ!」

「可愛さアピール……?」

 シリウスだよ。いま。

 多分。


◆◇◆


「で、このカードを捨てたらなにになるの?」

 粗蕋抄夜はそういった。

「う………狙われにくくなります。」

「だって、僕がすごいんでしょ?よくわかんないけど。っていうことはタロットカードを手放しても無意味?」

「………カードが欲しいのは個人的な趣味です。」

 嫌に痛いとこをついてくるな。

 まぁ、意識がカードに向いていたからそうなっちゃったんだろうけど。

 それにこのガキはなにも知らない。

 前のカード持ち主になにもきかなかったのか?

「ふうん?じゃあ、一応形見だし。僕が持ってる。」

「一応ですか……?」

 形見?

 粗蕋抄夜にきいたのは桁違いなことだけど、相手にはなにも知らないことを知られたくない。

 相手には形見を一応って言ったことに疑問を持っていると思われるだろう。

 さて、形見となれば、前のカード遣いは死んだということか。

 偶然落ちていたカードを使って、偶然能力があった。

 ムカつくやつだな。

 なんにも才能がない私を馬鹿にしているようだ。

 そして、ききたいことがある。

 なにがどうやって死んだ?

「あ……あぁ、一応じゃない。形見だから。」

「そうですね。形見を一応とか言う人ははじめてみました。」

「………うん。そうだね。」

 ………海神中学の奴らがこいつをほっておくわけないし。

 昔からあいつらは大嫌いだ。

 抄夜を守るとかそういう意味じゃなくて、抄夜側につきたくなる。

 抄夜は抄夜ですきになれないタイプだと思うけど。

 昔あった速馬早斗を思い出す。

 確かあいつは親殺しだっけ。

 抄夜は抄夜で何かしら殺してるのかも知れない。

 だったら便利だ。

 大好き抄夜君。になる。

「なぜ、一応といったんですか?」

「…………それは……。」

 粗蕋抄夜は困ったような顔をする。

 ふうん?

 弱点か?

 粗蕋抄夜の弱点ぐらいは押さえておきたいけど、余りきくと不自然すぎる。

 タロットカード遣いを殺し、そしてカードを奪った。

 ………あり得ないこともない。

 詳しいことは情報屋の黒地茗にきいてみよう。

 何かしら情報が得れるかも知れない。

「まぁ、いいです。関係ないですし。カードは捨てないんですね?」

「うん。」

「じゃあ、十分に注意してください。大人しく家にいるのをおすすめします。」

「…………学校行くんだけど。」

「行きたいならどうぞ?私は忠告しましたから。」

「う………」

 あぁ、そうだ。

「ケータイ。」

「うん?」

「ケータイ貸してください。」

「なんで?」

「メアドと電話番号交換しましょう。」

「交換はいいけど……。」

「私に渡すのは不謹慎ということでしょうか?では、私がケータイを貴方に渡すので、後は勝手にやってください。」

「あ、いや、僕、スマホだから。……僕がメアド教えるから、メールして。それで、メールが届いたら電話番号も送るから。」

 スマホだから。って言われると無意味にイラっとする。

 しかも、無駄に慎重に行動しやがるし。

「わかりました。ではメアドを教えてください。」

 粗蕋抄夜はスマホを出し、操作してメアドを私に言う。

「短いですね。」

「うん。長いとめんどくさいからね…。」

「じゃあ、後でメールします。」

「後で?」

「悪いですか?そろそろ歩くのやめないと海神高校の近くに来ちゃいますよ?」

「え。」

「危険です。残念ながら私はこちら側に用がありますので。ここでさよならするのをおすすめしますよ。」

「え……あ……じゃあ、また今度。」

「会えましたらね。では。」

 手を軽くふってこの場から立ち去る、粗蕋抄夜。

 ふうん。

 こんな奴か。

 私は粗蕋抄夜に聞こえないように静かにつぶやく。

「―――粗蕋抄夜。貴方に最高の快楽と苦しみを。」


◇◆◇


 学校への道にすすむ道を歩きながら考える。

「紅咲空………なんだったんだろう。」

 なんか、凄く不吉な子だった。

 あの子は死神で僕を迎えに来ているのかも知れない。

 死神といえば"The Death"(終焉と闇)と、対になっている"The Devil"(暗然と闇)のカードを思い出すな。

 後、噂の死神君こと諸行雫(しょぎょうれい)も。

 一回みたことあるけど、目は普通に黒だったし。(赤い目ってきいたきがする。(情報はTwitter。あたりまえ。))

 なんていうか、普通の人に見えたけどな。

 友達がいない普通の人?

 なんかおかしい。

 学校は違うけど一回ぐらい話してみたいな。

「………あれ。」

 名莉海君が視界に入った。

 少し狭い路地に。

 名莉海君とは、隣のクラスの男の人。

 なんでも、弓だかの大会ですごい成績を残したとか。

 名莉海君が視界に入ったとたん、さっと後ろに戻る。

「名莉海君!学校なんていっちゃダメでし!」

 修羅場っぽかったので下がった。

 しかも、その相手が幼女だったからどうしようにも出来なかった。

「名莉海君はでしね!学校なんていっちゃダメでし!」

「どうしてだよ…。」

「なにぃぃいいい!理由をきいてるんでしね!名莉海君が学校に行ったら、死色がががががぁ一人じゃないでしかぁああ!死色は学校なんていってにゃいんでしよぉ!?」

 黒髪で短髪の小さい女の子(死色って名前かな?)と修羅場ってる名莉海君………。

「………!」

 名莉海君と目があった気がした。

 まさか、顔見られてないよね?

 もう一歩下がろう。

「――でしから!――」

「―――」

「――――し―!」

 うぅ………きこえない。

 イアホンを両耳外してもきこえない。

 ……タロットカード使えばきこえる。と思う。

「"The Hermit"(探求)かな。」

 The Hermitをカードケースから取りだし、壁にあてる。

 力を込めて。

 願いを込めて。(名莉海君が幼女と一緒にいる理由が気になるので、声をきかせてください。的な。)

「ペロペロキャンディあげるから。」

「いぃぃぃやでし!そんな曙ちゃんがくれるような品なんかいらないでし!」

「学校行きたいんだけど。」

「なにぃ!死色ちゃんをおいて学校にいくんでしね!名莉海君はそういう人なんでしね!ふふふ――ふひひひひひ!いいでしよ!ペロペロキャンディアイスをくれるならえでしよぉ?くれるものならいいでしよぉ?」

「わかった。わかったから。ペロペロキャンディアイス学校終わったら持ってくるから。ってね。」

「本当でしか!?本当でしね!?じゃあいっていいぃぃぃぃでし!いってらっしゃいでし!名莉海君!」

 あ。名莉海君出てくるかも。

 隠れよう。

 僕は名莉海達がいる路地から一本ずれた路地に入る。

「うーん?」

 よくわからなかった。

 ペロペロキャンディアイスってなに?

 キャンディがアイスとか?

 アイスがキャンディとか?

 名莉海君の妹だったりするのかな。

 もしかして彼女?

 まさか。

 どんだけ、年の差あるんだよ。

「…………。」

 カードをしまう。

 名莉海君たちの話を盗み聞きしたせいで通常の道から学校に行けなくなったじゃん。

 少し待ってから行こう。

 ここからの学校ね行き方なんて一個しか知らないし。

 スマホを取り出すと、紅咲からメールが来ていた。

『紅咲空でぇーすぅ。登録ぉ願ぃしまーふ。ぁと、でんゎ番号ちょぅだぃね!でんゎ番号ぉくってくれたら、でんゎするょ!ぃぇーぃ!』

 誰だよ。

 キャラ変わりすぎだろ。

 あれかあれ。

 メールだとキャラが変わるっていう恐ろしいアレ。

 本人だよな?

 うんくさいぞ。

 電話番号ぐらいならいいかな。いざというときはかえればいいし。

 電話番号を入力して、返信する。

 三秒またずに電話がきた。

 こわ。

「………もしもし。粗蕋抄夜です。」

『ゃっほー抄夜君!』

「誰だよ……。」

 声は紅咲の声だけど……。

『嘘です。ちょっと抄夜さんが好きになったので、友達気分で話してみようと思いまして。』

「はぁ………。」

『所で抄夜さん。』

「なに?」

『日本の犯罪の逮捕率って知ってますか?』

「逮捕率?」

『40%ぐらいです。』

「へえ………。」

 思ったより少ないな。

 日本は治安がいいらしいからもっと捕まえていると思ってた。

『今は科学が進歩しているのでもう少し増えたと思いますけど。そうでもありません。しかし、殺人は別ですよ。抄夜さん。』

「……。」

 殺人。

『昔も今も90%を上回っています。そして、いまでは98%です。』

「……それが?」

『抄夜さんはすごいですね。って話ですよ。なんせ、2%ですからね。……警察の方ではもう捜査は諦めぎみらしいです。残念でしたね。あなたの両親を殺した人がみつからなくて。』

「そうだね……。」

 紅咲空。

 僕が両親を殺したことを気づいている。

 口止めすべきかとぼけ通すか―――もしくは殺すか。

『やん。やめてくださいよ。変なことを考えるのは。誰にもいいませんよ?なにも。』

「なんのこと?」

『さあ?貴方にきいてみてはいかがでしょう。あぁ、そうですね。こんな条件でどうでしょう?私の言うことに出来るだけ従う。というのは。あくまでも出来るだけです。私を殺したくなれば殺せばいいと思いますし。殺せるならですけど。』

「知ってる?警察は例え見ていた人が証言したとしても、物的証拠がないと動かないんだよ。というか、動けないんだよ。第一僕は現場不在証明(アリバイ)がある。」

 その場に僕がいなかったんだから僕が殺せるわけないでしょ?

『そうですか。』

「君が望むのは地位?権力?財産?それとも地球?―――ニセモノ(げんそう)でいいならいくらでもプレゼントするよ?」

『いりません。あえていうならば私が欲しいのはスリルですかね。』

「スリル……ね。」

 今、余裕がある人がいう台詞かな。

 スリルなんていくらでも味わえるよ。

『今がスリルに向かっている状態なのでいりません。貴方が勝手に動いてください。』

「……。」

 スリルと僕の動きになんの関係性があるんだろう。

『では、今どこにいます?』

「はい?」

 文脈がなさすぎて驚いた。

『海神中学校が動き出しましたよ。危ないですから気をつけてくださいね。私は忠告しましたから。』

「動き出した…?」

『私は貴方に海神の情報を与えました。なので、海神にも少しばかり情報を与えました。いうならばバランスです。バランサーです。』

「……。」

『もっというならば物語を加速させる役割です。良かったんじゃないですか?なにも知らないで海神中学校に拐われていたらとんでもないことになってましたもん。知識は大事です。今なら戦うなり脱獄するなり出来ますよね?バランスです。貴方に海神に対抗できるだけの情報を与えました。感謝はしなくてもいいですが、喜んでください。出来れば貴方に勝ってほしいですがその辺のお手伝いはしません。主義なので。』

「そ……。ありがとうオリゴ糖。」

 無駄に親父ギャグを挟んでみる。

『つまらないですねー。ピンチになったら私に連絡してくださいね。助けはしませんがお手伝いはします。後、バランスが崩れたと思ったら不利な方を助けますので。……あと協力者を作るのをおすすめします。』

「協力者?」

『一人じゃきついですよ。私を数に入れないでくださいよ?』

「元から入れてなんかないけど。」

 バランスつまり、仲介人。

 どっち側にもつかないから勤まる仕事。

『私の知っている限りでは、諸行雫、諸行愁、夕焼暁人、白陽陰名莉海、白陽陰名木風、御巫彩砂ぐらいが同じ位の年で協力してくれると思いますけど。』

「全員誰。」

『死神君とそれについて歩く幽霊、それに片想いの女の子。君の隣のクラスの名莉海にその双子。あと、髪が青い美人な高校生。』

「あぁ。」

 名莉海君の名字違うと思うけど………。

『おっと、時間切れです。後ろにいますよ。では。』

 と空は言って通話がきれる。

「………確かに。」

 仲間を作った方がいいかもしれない。

 後ろから感じる殺気というのか気配というのかわからないけど、きつい。

 重い。

 タロットカードをポケットからだし、振り向こうとする。

 それはあるものの襲来によって邪魔された。

「てぇぇぇえええぇえい!!」

 背後からブスリというききたくもないような気持ち悪い音がする。

 振り向くといたのは、黒いポンチョをきて、体格に合わない剣のようなナイフを持つ――――

「ふふ――ふふふふ――――ひひっはじめましてでしか?さっき名莉海君と遊んでたときに覗き見していたおにぃさん?黒闇陽死色ちゃん!みぃいいんなのアイドルでし!」

 黒闇陽死色は、さっきまで僕に殺気を放っていたであろう人を踏み潰して、確かに立っていた。


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