#11 TS美少女は幼女と過ごす。
私はキッチンに移動すると、夜ご飯を作る準備をはじめる。
ちなみにマーシャちゃんはソファに座って待っている。疲れてるからあまり動きたくないけど、ずっと座っているのもそれはそれで退屈なようで、キッチンにいる私の様子を時々チラチラ見てくる。かわいい。
ご飯は創造魔法で作ればいいじゃんと思うかもだけど、1人ならともかく今はマーシャちゃんがいる上、なんとなくだけどご飯は自分で作った方が美味しい気がするので自分で作る。
今日は夜も遅い割にあまり凝ったものは作れないけど、温まるようなものが食べたい。
ということで、今日はポトフを作ろうと思う。
テレッ テッテッテッテ テレレッ テッテッテッテ テレッテッテテ テテテテ テッテッテ〜♪
脳内であの3分と言いながらもっと長い、有名な料理番組のBGMがかかる中、私は鍋を取り出し水魔法で水を入れ、火魔法でお湯にする。
お湯が沸いてきたら鍋の中にはコンソメを入れる。味○素の四角いやつ。あれすごく便利。2人前なのでひとつを入れる。
ポトフの作り方は非常に簡単だ。私の場合はじゃがいも、にんじん、たまねぎ、キャベツ、ブロッコリー、ソーセージを入れる。基本的に材料はなんでもOK。
これらを文字通り適当に切って、上記の順番で鍋に入れて、そのまま火魔法を中火にしてひたすら煮込む。
その間にパンを数個創って火魔法で豪快にトーストし籠に並べる。
鍋の方は頃合いを見て塩コショウで味付けをしたら完成だ。簡単でしょ?
完成したポトフをテーブルに並べ、小皿に取り分けてる。
「さ、冷めないうちに食べよ?」
私がそう言うと、マーシャちゃんは最初こそ遠慮していたものの食欲には勝てなかったようで、一気に食べ始める。
うんうんいい食べっぷり!
……てゆうか、熱くないの……?
ちなみに私は前世も今もかなり猫舌なのでフーフーしてからじゃないと食べられない。まぁマーシャちゃんを見る限り大丈夫そうだし、なにかあったらヒールで直せばいい。
そう思って私も食べ始める。
「おいしい……」
ポトフのコンソメと野菜の優しい味がからだ中に染み渡っていくようだ……!
ふと向かいを見ると、マーシャちゃんは黙々と食べ続けていた。もうすぐお皿空になりそう。
あまりにもいい食べっぷりに、私は思わず「そんなに美味しい?」と聞いてみる。
すると、「いつものんでるスープとぜんぜんちがう。いつものはもっとうすい」とのこと。
確かにコンソメとか入ってなければ薄そうだ。出汁の概念はあるのかな……?
15分ぐらいで食べ終わり、食器の片付けをする。本当なら洗い物という面倒なことがあるけど、私には魔法がある。
「ウォーター!」「クリーン!」「ドライ!」
はい。洗い物終了。
私の目の前にはピカピカになって滴1滴すら付いてない食器たちがあった。洗い物RTAがあったら優勝間違いなしだ。
こういう細かいところでも魔法は使えるのでとても便利だ。
◇
夜ご飯を食べたあとはマーシャちゃんと一緒にお風呂に入った。
マーシャちゃんが少し驚いてたけど、マーシャちゃんの家にはお風呂はなく、頭は水と石鹸で洗って、体は普段はタオルで拭くのが普通らしい。
だから初めて見た風呂にかなり興奮していた様子だった。
湯船に浸かる前に、私達はシャワーで頭を洗う。すぐにマーシャちゃんはシャワーを終えて立ち上がる。
私は髪が腰ぐらいまであるからそれなりに時間がかかるけど、マーシャちゃんは肩ぐらいだから私よりは早いのかな、と思っていたけど、どうやらシャンプーだけして満足していたらしい。
まぁ石鹸に比べたらシャンプーの方がいいだろうけど、「素材がかわいいんだからもっと高みを目指さなきゃ」という私の考えのもと、しっかりトリートメントやリンスをしたのであった。
すると、ボザボサしていた髪が綺麗にまとまって、とてもかわいくなった。幼女から美幼女にランクアップである。
ちなみに私は神様製の身体だからか、多少雑に洗ったり乾かしたりしても髪はサラサラだし、ニキビとか肌荒れとかしない。最高。
最後は2人で10分ぐらい湯船に浸かったあと、身体を拭いて脱衣場に出る。ドライヤーの代わりに「ドライ」で髪を乾かす。これは楽でいい。
マーシャちゃんがさっきまで着てた服はクリーンかけたとはいえ寝るのには向かなそうだったので、私が創造魔法でパジャマを創った。もこもこでふわふわですべすべ。最強のパジャマ。
ちなみにこのパジャマ、私とお揃いだったりする。
あ、もちろんサイズは違うけどね。
そしてついでにパンツとシャツもプレゼント。まだ少し早いかもだけど、胸部は少し厚めになるようした。
まぁブラ着けるようになる頃にはこのシャツは着れなくなってるだろうからいいんだけどね。
私はもちろんつけてるよ?貧乳とはいえ無いわけじゃないんだから……。
転生サービスなのかその辺の知識は最初から頭に入っていた。その割には初期装備が貧弱だったけども。
閑話休題。
マーシャちゃんに私が創った服類をあげると、すごく喜んでくれた。
「ユナおねえちゃんありがとう!!だいすき!!」
「あふんっ」
思わず急性キュン死が死因になるところだった……。
マーシャちゃんがかわいすぎるせいだぞ。
◇
風呂から上がればいよいよ就寝である。
私の家のベッドはひとつしかないので、最初はマーシャちゃんをベッドで寝かせて、私はソファーで寝ようと思ったのだけど、マーシャちゃんに「ユナおねえちゃんいっしょにねよ……?わたし、ひとりだとこわいの……」と上目遣いで言われて、断れるはずがなかった。
あざとい。反則。めっちゃかわいい。
なんだかマーシャちゃんが妹のように思えてきた。ずっとお姉ちゃんって呼んでくれてるし。んふふ……
布団に入ると、マーシャちゃんはスイッチが切れたように眠り始める。それを見て私も眠くなったので、そのまま素直に寝ることにする。
その日のベッドはいつもよりも狭かったけど、いつもよりあたたかかった。
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