任務
「ふわぁ〜、眠い.........。帰りたい。何で俺が護衛なんて........!別に5位でも良いだろうに..........。嫌がらせか?」
「あはは!そんな訳ないだろう?一応、国王陛下の下に行くんだから服装とか気をつけなよ!って言ったのに.........!なんで、パジャマなの!?」
「終わったらすぐに帰って寝る為だが?」
「なんか、ルウさ怠惰の魔王を倒してから怠惰になったよね。元から怠惰ではあったけどもっと酷くなってるよ?」
「.........別に任務に嫌気が差しただけ..........。」
俺は好きで怠惰になった訳じゃないし。
昔はちゃんとしすぎて大変だったから怠惰になろうって決めただけだ。
「ふぅん。なら良いんだけどね。あ、ついたよ。けど、その服はどうにかしたかったな。」
「別に良いだろ。..........ウルもついてくるのか?」
「うん!勿論、行くよ!」
「なんか、機嫌良いな。そんなに、国王に会いたかったのか?」
「そんな訳ないよ!あんな面倒でうるさい奴に会いたいって言う方があり得ないね!」
「じゃあ、何で?」
「え〜?分からないの?ルウが久しぶりに僕の事をウルって言ったからだよ。」
「.........そうだった?」
「うん!久しぶり過ぎて新鮮だったよ!」
「..........あっそ。」
「あ、今照れてるでしょ?」
「別に........。」
「んんっ!君たち一応国王陛下の前なのだから形だけでも良いのでちゃんとしてください!」
今、俺たちを注意したのが国王の側近をしている宰相のジーク・ライトネス。
あの言いようだがちゃんと国王には忠義を感じているらしい。
「一応とか形だけとか酷くないか!?俺は国王だぞ!?めっちゃくっちゃ偉いんだぞ!?」
今、うるさくバカな発言をしたのがこの国の国王だ。
名はサラスティア・ライティスだ。
ウルとは幼馴染らしい。
「うるさいよ。だから、コイツの部屋は来たくなかったんだ。すぐに、こうなるから.........。」
ウルがこんな喋り方をしても怒らないのも幼馴染でシングルスだからだろうな。
「あ!?なんか、言ったか!?」
「別に?それより、早く任務の内容を話してよ。」
「え〜?もうちょっと雑談しようぜ?ほら、仕事潰せるし?」
「はぁ〜、陛下?仕事を増やしますよ?」
「じょ、冗談だって!だから、増やすなよ!?絶対だからな!?」
うるさい.........。
よく、国王なんてなれたな............。
「よく国王になれたね。」
俺と同じ事をウルが言った。
「陛下はキャラを作っていますからね。素を出すのはここにいる我々くらいですよ。」
「.........どうでも良いから早く任務内容を言って!」
「あ、あぁ.........。なんか、機嫌悪いな。まあ、良いか。そんじゃあ、任務内容を説明するぜ?内容は昨日説明した通り第一王女と第一王子に第二王子の護衛だ。実際には監視だがな。」
「監視?何故?」
「実はその3人の護衛の誰かが王城の情報を流しているのが分かったんだ。だが、誰かまでは分からなくてな。もし、あの3人に何かあったら困るからな。お前に依頼任務をしたという訳だ。」
意外にまともな依頼だったな。
だが、それ故に面倒な依頼だ。
この調子だと政治に関わってくる。
「その3人は一体何処に行くんだ?一気に3人でお出かけな訳ないだろうし...........。」
「学院だ。王立魔法学院。」
「やはり、この任務は断らせてもらう。」
「ま、待ってくれ!ほ、ほら、終わったらたくさん休暇をやるから、な?」
「.........どのくらい?」
「さ、三ヶ月?」
「...........まあ、それくらいなら。」
「おぉ!そうか!助かったぞ!」
「じゃあ、俺は眠いから帰る。」
「ちょっと待て!ルウ、今日は城に泊まっていけ。」
「は?何で?任務を受けて上げたのにまだ働けと?」
「い、いや、そういう事じゃなくてだな!ルウは朝に弱いからこっちで寝て行けば時間通りに起きれるし学院からも近くて良いかなと思って.........!」
「そうか。だが、断る。転移を使えば距離などどうとでもなる。」
「いや、普通の学院生には転移は使えない筈だが!?」
「もう!うるさいよ!さっさと、仕事しなよ!」
コイツら本当にうるさい。
それより、学院なんて俺には向いてないだろ。
それに、もしこれが政治に関わる問題になったら..........!
「サラ、一応確認だがこれは政治に関わる問題ではないよな?もし、関わる問題だと俺が思った場合はこの任務を降りる。それでも、構わないならこの任務を引き受ける。」
「それは、別に構わないが...........。何故、そこまで頑なに政治に関わるのを嫌うんだ?お前は頭が良いから向いていそうだがな。もしかして、それはお前が出自を話さないのと関係があるのか?」
「..........サラ、契約を破るつもりか?余計な詮索はどちらもしないと契約した筈だが?もし、破るつもりなら俺はお前を殺すぞ?こっちは、こんなに表舞台に立って危ない状況だと言うのに!」
「それは、帝国に見つからない為か?」
「..........どう言う意味だ?」
「そのままの意味だ。」
何故、分かったんだ?
まさか、本当に破ったのか!?
いや、そうだとしたらウルが気づかない筈がない。
どうする?これは、どう反応したら良いんだ!?
「..........どうして、帝国だと思ったんだ?」
「え?覚えてないの?ルウは前に帝国の言語を喋っていたじゃないか。」
「っ、最悪だ。まだ、クセが抜けてなかったのか?いや、それよりも今はその情報を消さなければな。」
「ま、まさか、殺すつもりか!?」
「それも良いが.........。今は面倒だから無理。という事だから、記憶を消す。記憶消去。」
俺がそう唱えるとここにいた全員が気絶した。
記憶消去は便利だが記憶を消す為に気絶してしまうのが欠点だな。
「ふわぁ〜、帰って寝よ。」
そうして、面倒になった俺は無詠唱で転移しすぐさまベッドにダイブして深い眠りについた。
次回も楽しみに!




