57 ハイテンション
男は和尚のような服を着ていた。尖った大きめの耳。綺麗な青い瞳。そして、なによりも坊主だった。
「危なかったな!!」
「エー!!!!」
「分かるぜ。このメリケンサックでなぜ霊体を殴れたか、疑問だったんだろ?」
美雨が戸惑いながらもお礼を言った。
「い、いえ……あ、もちろんそれもありますが。と、とにかくありがとうございます。危ないところを……」
「気にするな!! 美女だから助けたんだ!! 下心はありありだ。おっとこれは俺の能力、実体化だ。霊体の次元に干渉し引きずりだすって能力なのさ!!」
(……凄く明るい)
親子はお礼を言うと避難所に急ぐ。美雨が彼を見ているとその視線を勘違いをする。
「お、これかい? 和尚の服はコスプレショップで買った。似合ってるだろ」
「え、ええ……」
「まあ、一応寺を尋ねたが……俺には無理だった……俺に出来るのは猿真似くらい」
(それも違ってるけどいっか)
彼はしみじみと思い出していた。そこで思い切って尋ねてみる。
「エ、エルフの方で間違いないですか?」
「おうよ!! 名乗り遅れたな。俺はエルフ・トシノバ、181だぜ!!」
(これがエルフの自己紹介なのね。でも181? 私は151だけど3~4㎝くらいしか変わらない気が……)
「今宵美雨、151です」
「へ~。こっちの人間って長生きなんだな!!」
「年齢!? すみません、20です!! ええっとエルフ、さん? エルフは種族名なんじゃ……」
トシノバは真顔で言った。
「え? いや、君らも土地とかを苗字にしてるくない? 俺出身エルフの森だし、苗字でもよくない?」
「それはそう」
夜空が近寄ってきた。坊主頭を見て尋ねた。
「なんmm?」
「3だ。いかすだろ?」
「ふむ。バランスが良い」
そんな事を言っていると美雨が言う。
「それより!! 依頼をしないと!!」
「依頼? やはりその関係者か。それじゃ、組まないか? その慌てようだと、おそらくアイテムがないんだろ? 俺があぶり出し、一斉に殴る!!」
「それで行きましょう!!」
夜空が言う。
「足を引っ張るなよ」
「ふふ、こっちの台詞だぜぃ!!」
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