49 発見
リリンは古武歌町を一人で歩いていた。パーティーは分散し、目ぼしい場所で怪しい者を探す。
ある時、リリンは健全なコスプレショップから出てくる親子を見つける。
「……まっ、最近は珍しくもないか……ん? 似て、ないな……」
彼女は違和感を覚え、二人の跡をつけた。見失いそうになるも人混みで上手く前に進めない。二人が角を曲がった。急いで追いかけると二人は既におらず見失った。
「……あの動き。こっちを意識したか? 上等だ……」
◇
リリンは仲間に連絡をした。今までの傾向から何カ所かに的を絞り、同時にその場所を探す。定期的に居ないという報告をし、報告がこなかった所が当たりの状態にしている。
辺りはすっかり暗くなっていた。そんな時、林道の茂みの奥。怪しげな物音が聞こえる。誰かがうずくまりなにか作業をしていた。その時、うずくまっていた者は背後から声をかけられた。
「遅かったか……」
声をかけた者はその残酷な光景を見て僅かに表情を曇らせた。
「ようやく見つけたぞ……今までずいぶんと派手にやったなァ……」
リリンが犯人の背中を睨み付ける。すると声をかけられた者は立ち上がって振り向いた。口元にはべっとりと血がついている。リリンは戦闘態勢に入り、一言加えた。
「お嬢ちゃん……」
瑠琉は口元を拭って笑顔を見せた。
「お嬢ちゃん? 失礼ね。これでも成人してる。ほらぁ♪」
「……」
彼女は焦る事なく免許書を見せた。リリンは攻撃されない用に警戒していた。
「疑ってる? 空走距離+制動距離が停止距離。たしか時速100㎞で走行すると停止までに110m以上必要になる。2mそこら離しても、車間距離なんてあってないようなもの。でもここの超人なら反応速度が早くて停止距離は少し短くなりそうね♪」
「……へっ。そうかよ。それなら気が楽でいいぜ」
リリンは適当に返答した。彼女の言葉を疑っていた訳ではない。敵をジッと観察していた。その結果、手加減する気は消え失せる。強いと感じていたからだ。なので喋れるうちに聞いた。
「一応聞いておくが……なぜこんなことを?」
「うふふ♪ 貴方はなぜハンターをしているの?」
「だろうな……まともに返さねェと思ったぜ。殺人鬼がァ!!」
リリンは接近し、殴りかかる。瑠琉は背後にトントンと軽やかにステップをして、連続で繰り出される拳を回避する。
決定打を与えられないリリン。ある時、彼女は苛ついた表情になり、左手で地面を殴る。同時に爆発が起こった。
それに驚きながらも瑠琉は大きく背後に跳躍しながら、氷の壁で爆風と小石を防ぐ。着地すると、クスクスと笑いながら言う。
「ただのブンブン女かと思ったけど。中々賢いのね」
さっきから避けてばかりの瑠々に言う。
「逃げてばかりとは意外だったな。もっと好戦的な奴と思ったよ。ああ、悪い。ずっと逃げてたっけな。所詮は雑魚にしかイキれねェクソガキだな」
二人の殺意が膨れ上がる。瑠琉の周囲に複数の氷の剣が生成された。
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