43 最新式
バーで夜空が飲んでいると、美雨が話しかけてくる。
「今日は良い夜ね~」
「え、そう?」
彼女は体のラインを見せつけるかのように、手足を伸ばし、時にはクルリと一回転をした。夜空がなにごとかとボーっと見ていた。
「なんか違和感が……ん? もしかしてデカくなった?」
「違うよ!! 軽量化したんだよ!! 防具を!!」
「……重そう」
「そりゃ山井さんは刀以外つけてないからね……そういえばなんでつけてないの?」
「漢だからさ」
「ぇー……」
そこで遅れてやってきたリリンが席に座る。いつものを注文し終えると言う。
「ああ? 美雨、なんか少し太ったか? 筋肉つけとかないと緊急時に動けねェぞ」
「……発想が山井さんと同レベル」
「はぁ? んなわけねェだろ……」
リリンはそれ以上なにも言わずに大人しくなった。遅れて夕凪が夜空の隣に座った。注文し終えると美雨をチラりと見た。
「……たしか最新式の。軽量ながらハイスペックの防具。似合ってる。大切にしろよ」
「はい!! 先日の資金で購入しました。ありがとうございました!!」
リリンがそれに便乗した。
「最新式のだったんですね。そこに気が付くなんてさすが夕凪さん素敵ぃ!!」
少し頬を膨らましてむくれる美雨が夜空を見た。
「一流のハンターって感じだね。山井さんは流行に疎いよね」
ムッとした夜空がマスターに言う。
「マスター。最新式のクリームソーダを」
「畏まりました」
「「「……」」」
彼女等はそうじゃないと沈黙していた。
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