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12 慣れている人たち

 店内の荒れ果てた様子を見た後、倒れている美雨を見て憤った男たちが言う。


「許せねぇよなァ……」


「ああ、このままほっとくわけには……」


「一度味を覚えるとなんどもしちまうからなぁ。ここらでお灸をすえないと」


「最近暇だったからなッ。たまには!!」



「ま、待ってください!!」


 美雨が彼等を呼び止める。


「私は大丈夫ですから!! 皆さんを危険な目に合わせる訳には!!」



「「「え……?」」」



「え?」



「おい、バカっ。一応そういう(てい)だろ……」


「あ……」


 報復理由を思い出した隣の男が言う。


「ふっ。あれを許しちまうと一般市民にまで危害が及ぶ。俺はそれが許せねぇんだよぉ!!」


「ああ、そうだな。そのとおりだ。ええっと……」


「あれ? こんな子いたか?」

「んや。初めてみる」



「……新顔の女性のためにも俺たちはいってくるぜ!!」


「「「おう!!」」」


 数名がこれ以上引き留められないように足早に店外へ走って行った。


「……あれぇ?」


 ふと気が付くと、いつの間にか傍に夜空がいた。クリームソーダを飲んでいる。


「無事?」


「う、うん……あ、あのさ。もしかして、私。出汁に使われてる?」


「まあ、暴れたいだけだろうな」


 すでに他の者はテーブルを元に戻し、破片を片付けていた。お酒や食器類の前にはガラスや物、もしくは本体に防弾性があり割れないように対策してあった。こだわりがあるのか食器類には防弾素材は使用していない。


 片付けが終わると、なにごともなかったかのようにお店を再開する。カウンター席に座ると夜空が尋ねた。


「夕凪は行かないのか?」


「あのメンツなら大丈夫だ。疲れたから帰って休むよ」


「俺もそうするか」


 代金を支払うと二人は店内を後にする。応急処置を終えた頃、安全を確認した桜がトイレからヒョコっと出てきた。


「うわー痛そうですね」


「桜さん。無事だったんですね。良かった」


「ええ、このとおり!! それにしてもここを狙う怖いもの知らずがまだいたんですね~。ん~新しくできたチームかもですね」


「ここの人たちって。そんなになんですか?」


「ギルドでいうところのBやAランクがごろごろいますからね。リリンさんに至ってはS。そして、夕凪さんは……まっ。本気で彼に狙われたらご愁傷様ということで」


「……あれ? そういえばリリンさんは?」



「あ……終わったわあいつ等」


 誰かがそう呟いた。






ご一読いただき、感謝いたします。投稿は21時になります。

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