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第11章 ⑪

第11章⑪ 売上


おばちゃんは固まった。


私も固まった。


しばらく沈黙だった。


やがて。


おばちゃんが言う。


「売上だよ」


私は袋を見る。


鉄貨だった。


結構入っている。


私は少し考える。


売上……


おばちゃんは呆れた顔をする。


「忘れてたのかい」


私は頷く。


忘れていた。


カルト芋だった。


皮剥きだった。


色々あった。


すっかり記憶の彼方に...


私はもう一度袋を見る。


少し嬉しい。


思ったより入っていた。


やった。


おばちゃんは笑う。


「初日なら上出来だよ」


私は頷く。


良かった。


多分。


その時だった。


後ろから声がした。


「聞きたい事がある」


私は振り返る。


商人だった。


前にも見た。


確か。


コルンポップの時もいた。


多分。


商人はカルト揚げを見る。


鍋を見る。


そして聞いた。


「何の油だ?」


私は少し考える。


油だった。


普通だった。


そして答えた。


「キャノーラ油」


商人は黙った。


おばちゃんも黙った。


??


商人は再び聞いた。


「それは何だ?」


私は答える。


「油」


商人は天を仰いだ。


何故だろう。


やはり主人公には分からないようだ。

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