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第11章 ➅

第11章⑥ 切る


皮剥きは終わった。


長かった。


辛かった。


私は山になったカルト芋を見る。


達成感は無かった。


疲れただけだった。


おばちゃんは言った。


「次だよ」


私は固まる。


まだあるらしい。


聞かなかった事にしたい。


おばちゃんは包丁を持つ。


カルト芋を置く。


そして切る。


トン。


トン。


トン。


早かった。


かなり。


私は少し考える。


そして思い出した。


包丁だった。


私にもあった。


かなり良い包丁だ。


私は少し元気になる。


カルト芋を持つ。


置く。


包丁を持つ。


そして切る。


スッ。


私は止まる。


もう一回切る。


スッ。


良かった。


かなり良かった。


私は少し機嫌が直る。


さらに切る。


スッ。


スッ。


スッ。


揃っていた。


素晴らしい。


文明だった。


おばちゃんは少し呆れていた。


やがて。


切ったカルト芋も山になる。


かなり山だった。


私は見る。


おばちゃんも見る。


しばらく見る。


そしておばちゃんは言った。


「油だね」


私は頷く。


知っている。


カルト揚げだ。


主人公は少しだけ元気になったようだ。

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