第11章 ②
第11章② 試食
私はおばちゃんの屋台へ向かう。
おばちゃんは忙しそうだった。
お客もいる。
終わるのを待った。
やがておばちゃんがこちらを見る。
「何だい」
私は容器を差し出す。
「これ」
おばちゃんは中を見る。
少し黙った。
「何だいこれ」
私は答える。
「フライドポテト」
おばちゃんはさらに黙った。
知らないらしい。
私は少し安心した。
やはり異世界だった。
多分。
おばちゃんは一本摘まむ。
しばらく見る。
匂いも嗅ぐ。
かなり警戒している。
私は少し傷付いた。
毒見はした。
二回もした。
やがて。
おばちゃんは食べる。
もぐ。
私は待つ。
おばちゃんは黙っていた。
少し不安になる。
失敗だろうか。
私は少し考える。
塩だろうか。
振り過ぎただろうか。
分からなかった。
おばちゃんはもう一本取る。
食べる。
もぐ。
さらにもう一本取る。
食べる。
もぐ。
私は少し安心した。
大丈夫らしい。
多分。
やがて。
容器の中を見る。
そして言った。
「もう無いのかい」
私は容器を見る。
残っていた。
私は差し出す。
おばちゃんは取った。
食べた。
かなり食べた。
やった!
気に入ったらしい。
多分。
やがて。
容器が空になる。
おばちゃんは腕を組んだ。
そして言った。
「売れるよ」
私は止まる。
数秒。
止まる。
そして聞き返した。
「これが?」
おばちゃんは頷いた。
かなり力強く頷いた。
主人公は少し考える。
そして思った。
ラノベだった。




