34/85
第7章 ⑥
第7章⑥ 帰宅
私は鍋を見る。
空だった。
勝った。
鍋を洗う。
フライパンも洗う。
鍋蓋を見る。
少し考える。
軽かった。
私は荷物をまとめる。
発泡スチロールを持つ。
鍋を乗せる。
フライパンも乗せる。
鍋蓋も乗せた。
運べた。
それで良かった。
おばちゃんが手を振る。
「また明日かい」
私は少し考える。
発泡スチロールを見る。
中を見る。
まだあった。
私は頷いた。
「多分」
おばちゃんは笑った。
私は歩き出す。
やがて洞窟が見えてきた。
その瞬間だった。
犬が飛び出してくる。
かなり急いでいた。
私は少し笑う。
「ただいま」
犬は尻尾を振る。
かなり振る。
懐いたらしい。
多分。
ご飯だった。
洞窟へ入る。
兄が見る。
発泡スチロールを見る。
私を見る。
「売れたのか」
私は頷いた。
「売れた」
兄も頷いた。
妹は嬉しそうだった。
平和だった。




