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第25章 ⑦

第25章⑦ 炊き上がり


私は鍋を見る。


もういい。


多分。


火から下ろす。


そのまま待つ。


ルークが聞く。


「まだ?」


私は頷く。


「まだ」


サラも鍋を見る。


ニコも見る。


イナも見る。


近い。


危ないから!


私は少し笑う。


「待つ」


みんな待つ。


静かだった。


私は蓋へ手を掛ける。


少し深呼吸。


開ける。


ふわっ。


白い湯気が立つ。


良い匂いだった。


コルン。


干し肉。


めんつゆ。


全部混ざっていた。


私は少し笑う。


「いい」


木のお玉で混ぜる。


切る。


返す。


切りにくい…。


ふわ。


ふわ。


湯気が上がる。


その時だった。


しゃり。


私は止まる。


茶色かった。


私は少し笑う。


「お焦げ」


ルークが近付く。


サラも近付く。


ニコも近付く。


イナも近付く。


近い。


寄りすぎだって。


私はお玉で剥がす。


ぱり。


ぱり。


良い音だった。


ルークが聞く。


「それ」


私は頷く。


「美味しい」


ルークは少し笑った。


珍しかった。


私は少し割る。


ルークへ渡す。


サラへ渡す。


ニコへ渡す。


私は少し残す。


もぐ。


……


美味しい。


炊き込みお焦げ。


ルークが言う。


「これ好き」


私は頷く。


「うん」


「また作る」


ルークは嬉しそうだった。


私は炊き込みご飯をよそう。


みんなへ渡す。


「いただきます」


家の中へ。


笑い声が広がった。

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