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第24章 ⑧

第24章⑧ 鳥の餌


町へ着く。


商会へ入る。


商人がこちらを見る。


「また来たのか」


私は頷く。


「買い物」


商人は少し笑う。


「今度は何だ?」


私は答える。


「鳥の餌」


商人が止まる。


「……鳥の餌?」


私は頷く。


「うん」


「たくさん欲しい」


商人は私を見る。


ルークを見る。


カイルを見る。


カートを見る。


それからもう一度、私を見る。


「鳥でも飼うのか?」


私は首を振る。


「食べる」


商人が黙った。


かなり黙った。


「……お前が?」


私は頷く。


「うん」


商人は額を押さえた。


「お前の故郷じゃ、何でも食うのか?」


私は少し考える。


「結構」


ルークが少し笑った。


カイルも笑っている。


商人は大きく息を吐く。


「で、美味かったのか?」


私は頷く。


「美味しい」


「腹持ちもいい」


「安いのは大事」


商人は鳥の餌の袋を見る。


それから私を見る。


商人の顔が変わった。


商売の顔だった。


「食い方を教えろ」


私は頷く。


「いいよ」


少し考える。


「今から家に来る?」


商人が止まる。


「今から?」


私は頷く。


「見た方が早い」


「食べてもいい」


商人はしばらく黙った。


それから店の奥へ声を掛ける。


「少し出てくる!」


返事が聞こえた。


商人は私を見る。


「案内しろ」


私は頷く。


「うん」


カートはまだ空だった。


でも。


帰りは多分。


鳥の餌でいっぱいになる。


私は少し笑った。

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