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第24章 ⑥

第24章⑥ 塩むすび


私は鍋を見る。


もういい。


多分。


蓋へ手を掛ける。


みんな集まる。


近い。


ちょっと近すぎるよ?


私は少し笑う。


「開けるよ」


蓋を開ける。


ふわ。


白い湯気が立った。


良い匂いだった。


私は鍋を見る。


白かった。


ちゃんと。


米だった。


私は木の匙を入れる。


少し混ぜる。


底だった。


少し茶色い。


お焦げ。


私は少し笑う。


「出来た」


ルークが聞く。


「どう?」


私は少しだけ取る。


ふう。


ふう。


冷ます。


そして。


一口。


もぐ。


……


私は噛む。


もう一口。


噛む。


私は少し笑う。


「ジャポニカ……」


ルークが首を傾げる。


「じゃぽにか?」


私は首を振る。


「ううん」


「米」


私は塩を少し出す。


手を濡らす。


塩を付ける。


ご飯を少し取る。


ころ。


ころ。


小さく握る。


一つ。


また一つ。


みんなの分だった。


ルークが聞く。


「丸いね」


私は頷く。


「塩むすび」


みんなへ渡す。


「味見」


ルークは頷く。


サラも受け取る。


ニコも受け取る。


カイルも。


ミラも。


最後はイナ。


私は言う。


「いただきます」


みんなも続く。


「いただきます」


一口。


もぐ。


しばらく誰も喋らない。


ルークが少し笑う。


「美味しい」


サラも笑った。


「おいしい!」


ニコも嬉しそうだった。


「おいし!」


カイルも頷く。


「パンと違う」


「でも美味い」


ミラも小さく笑う。


「温かいですね」


私は頷く。


「うん」


少ない。


でも。


十分だった。


私は残った米を見る。


これは……。


鳥の餌……。


ふふっ。


また買おう。


そう思った。

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