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第21章 ➂

第21章③ 買い物


町へ着く。


商人が手を振った。


「来たか」


私は頷く。


「小麦粉」


商人が笑う。


「また減ったか」


私は頷く。


「大盤振る舞い」


商人も笑った。


「そうか」


私は袋を見る。


小麦粉。


カルト芋。


塩。


少しずつ籠へ入れる。


商人が聞く。


「聞いたか」


私は頷く。


「孤児」


商人は少し黙る。


「冬だからな」


「厳しい」


私は聞く。


「親戚は?」


「探してる」


「見つからなければ?」


商人は首を振る。


「分からん」


私は頷く。


「そう」


買い物を終える。


私は店を見る。


少し探す。


「無いな」


商人が聞く。


「何探してる」


私は少し考える。


「缶」


商人が首を傾げる。


「缶?」


「開ける道具」


商人は腕を組む。


「そんな物は知らんな」


私は頷く。


「職人」


商人が笑う。


「また丸投げか」


私は頷く。


「うん」


工房へ向かう。


職人は木を削っていた。


私を見る。


「今度は何だ」


私は紙を出す。


絵だった。


職人は見る。


商人も見る。


「……」


私は指を差す。


「こう」


「引っ掛ける」


「回す」


「開く」


職人は腕を組んだ。


「ナイフじゃダメか?」


「危ない」


「そうか。何を開けるんだ」


「缶」


「だから缶って何だ」


私は少し考える。


「保存」


「長持ち」


商人の目が光る。


「売れそうだな」


私は首を振る。


「作れない」


「開けたいだけ」


職人は笑った。


「分かった」


「考えてみる」


私は頷く。


「頑張れ」


商人が笑う。


「相変わらずだな」

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