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第21章 ②
第21章 ②
私はフライパンを見る。
パン。
「ちょっと待って」
おばちゃんが止まる。
「何だい?」
「パン」
私は裏返す。
良かった焦げてない。
皿へ乗せる。
兄を呼ぶ。
妹も来る。
犬も来た。
私は言う。
「朝ご飯」
兄は頷く。
妹も笑う。
私はパンを並べる。
おばちゃんも見る。
「落ち着いてるねぇ」
私は頷く。
「冷める」
みんなで食べる。
おばちゃんも座る。
パンを一枚渡す。
「食べる?」
おばちゃんは笑った。
「じゃあ一枚だけ」
しばらく静かだった。
食べ終わる。
私は立ち上がる。
買い物ついでだ。
「行こう」
おばちゃんも頷く。
歩きながら聞く。
「親は?」
おばちゃんは首を振る。
「分からない」
「孤児院は?」
おばちゃんが止まる。
「……それは何だい?」
私は止まる。
無い。
言葉も無い。
「親のいない子供が暮らす所」
おばちゃんは首を振る。
「聞いた事ないねぇ」
「親戚が居れば引き取る」
「居なければ町で何とかする」
「そうじゃなきゃ……」
言葉は続かなかった。
……。
「そう」
雪を踏みながら。




