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第20章 ⑨

第20章⑨ 壁


昼食は終わった。


職人が立ち上がる。


「続けるぞ」


「おお!」


丸太を運ぶ。


職人が削る。


少し合わせる。


また乗せる。


一段。


また一段。


少しずつ。  


壁になっていく。


凄いな。


家になっていく。


その時だった。


端板が目に入る。


「これ貰っていい?」


「ん?いいぞ」


カートの前面。


こうなるから...。


こうか?


商人が止まる。


「何してる」


私は答える。


「雪を避ける」


商人は首を傾げる。


「雪?」


私は頷く。


「押す」


カートを押す。


雪にささった。


進まない。


私は止まる。


職人が来た。


板を見る。


少し考える。


やがて外す。


角度を変える。


少し削る。


また付ける。


「押してみろ」


私は押す。


雪が左右へ分かれた。


カートも進む。


おおお。


進んだ。


職人も頷く。


「悪くない」


商人も見る。  


「道になるな」


私は頷く。


「うん」


後ろを見る。


壁はまた少し高くなっていた。

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