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第19章 ②
第19章 ② 相談
翌日。
私は町へ向かう。
兄もいる。
妹もいる。
犬もいる。
みんな暖かそうだった。
市場へ着く。
私は歩く。
見慣れた屋台だった。
おばちゃんがいた。
私を見る。
兄を見る。
妹を見る。
少し笑った。
「暖かそうだね」
私は頷く。
「編んだ」
「そうかい」
おばちゃんは妹を見る。
妹も嬉しそうだった。
「相談」
おばちゃんが頷く。
「何だい」
私は答える。
「雪が無い」
おばちゃんが止まる。
「雪が無い?」
私は頷く。
「湯気が出てる場所掘った」
おばちゃんは腕を組む。
少し考える。
やがて頷いた。
「昔、聞いた事があるよ」
私は止まる。
「暖かい水が湧く場所があるってね」
私は少し考える。
「掘る」
おばちゃんは首を振る。
「一人じゃ無理さ」
その通りだった。
おばちゃんは市場の奥を見る。
「冒険者に頼みな」
私は頷く。
分かった。
私はそのまま冒険者ギルドへ。
中へ入る。
受付のお姉さんが顔を上げる。
「今日はどうしました?」
私は答える。
「穴掘り」
受付のお姉さんは止まる。
「……穴掘りですか?」
私は頷く。
「うん」
「どれくらい穴を掘るんですか?」
「分かんない」
受付のお姉さんが止まる。
「……分からない?」
私は頷く。
「うん」
「どこまで掘ればいいんですか?」
「多分お湯が出るまで」
受付のお姉さんは黙った。
私は思う。
本当だった。
分からないものは。
分からなかった。




