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第18章 ④

第18章④ セーター


翌日だった。


私は毛糸を見る。


沢山あった。


安心だった。


私は編み棒を持つ。


久しぶりだった。


でも。


忘れていなかった。


糸を掛ける。


棒に通す。


また掛ける。


少しずつ。


形になっていく。


兄は横で見ていた。


妹も見ていた。


犬は足元で寝ていた。


平和だった。


昼頃。


前身頃が出来る。


午後。


後ろ身頃だった。


袖も編む。


縫い合わせる。


最後に首元を整える。


私は持ち上げる。


小さかった。


妹だった。


私は呼ぶ。


「おいで」


妹が走って来る。


嬉しそうだった。


私は着せる。


袖を通す。


頭を出す。


少し整える。


終わった。


私は見る。


ちょっと大きめかな。


妹も自分を見る。


袖を見る。


胸を見る。


そして両手を広げた。


「どう?」


私は聞く。


妹は少し考える。


そして笑った。


「あったかい」


私は頷く。


良かった。


兄も笑った。


「似合うね」


妹は嬉しそうだった。


その場で一回転する。


犬も立ち上がる。


妹の後ろを付いて回る。


何故だろう。


私には分からなかった。


でも。


みんな笑っていた。


冬だった。


少しだけ。


暖かくなった。

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