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第16章 ⑨

第16章⑨ 完成


数日後


私はいつものようにギルドへ来た。


兄もいる。


妹もいる。


犬もいる。


カートもある。


その時だった。


「来たか!」


商人だった。


!?


商人の目の下には隈があった。


薬師にもあった。


大変だな。


薬師が言う。


「第五回だ」


商人も頷く。


「第五回だ」


本当に大変そうだ。


その後。


机へ鍋が置かれる。


良い匂いだった。


私は少し驚く。


前より近かった。


商人が胸を張る。


「今度こそだ」


薬師も頷く。


かなり自信があるらしい。


私は少し考える。


そして食べる。


ぱく。


止まる。


商人も止まる。


薬師も止まる。



私はもう一口食べる。


そして頷いた。


「美味しい」


商人が拳を握った。


「よし!」


薬師も深く息を吐いた。


少し安心したらしい。


その時だった。


私は続ける。


「近い」


二人が止まる。


私はもう一口食べる。


そして言った。


「凄い」


商人と薬師が顔を見合わせた。


嬉しそうだった。


兄が食べる。


少し考える。


そして頷いた。


「美味しい」


妹も食べる。 


今度は止まらなかった。


「おいしい!」


かなり気に入ったらしい。


良かった。 


様子を見ていたギルマスが器を持った。


食べる。


しばらく黙る。


そして言った。


「売れるな」


商人が笑った。


薬師も笑った。


受付嬢も食べる。 


そして頷いた。


「人気出ますよ」


商人は嬉しそうだった。


うんうん。


薬師が私を見る。


「どうだ」


「カレー」


薬師が止まった。


商人も止まった。


私は続ける。


「近い」


薬師は天井を見た。


商人も天井を見た。


感無量か?


やがて薬師が言った。


「それで良しとするか」


商人も頷いた。


「そうだな」


私は頷く。


良い事だった。


私は聞く。


「いつ売るの?」


商人が止まる。


薬師も止まる。


私は続ける。


「食べたい」


商人が頭を抱えた。


やがて深く溜息を吐く。


「お前な……」


私は首を傾げた。


商人は笑った。


「来月だ」


私は頷く。


良かった。


手持ちが無くなっても


作らなくて済む。


その日。


商人と薬師は祝杯を上げていた。


私は少し思う。


良かった。


これでカレーが食べられる。

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