新・アルカンディアの正体・地球に彼らが来る理由 前編
書いてて長くなりました。地球の科学について否定しようと考えたけど……物語の主旨的に化学は重要では無いし、地球に住む私が現状で最も正しい科学理論に戦いを挑んでも空しいだけなので(笑)深くは書きません。
もちろんSFとつまり架空の物事については書きますが……少なくとも地球編では『よく分からんが圧倒的な科学力差で、向こうが地球人から見て魔法か何かを使っているとしか思えない!』というのを重視していきたいので、あえて説明は最低限に留めます。
宇宙親和同盟が結成される上で青葉は、より、宇宙人達を知りたいので、より詳しく調べてみることにした。一番簡単な方法は勿論ミラさんに聞くことなので青葉はミラさんに詳しく聞いてみることにした。
「アルカンディア人は、どうやって地球に来ているの? 」
ミラさんは青葉の質問を聞いて少し悩んだ素振りをした後に簡単に答えてくれた。
「天の河銀河系の外にグルグル超高速で回っている空間があってね、その空間の遠心力を使ってピューと飛んできているのよ、それで比較的簡単に辿り着くのがマゼラン星雲で、そこから地球まで来るという寸法」
「ピューとを詳しく教えてくれないかな……」
「それは無理だよ」
「秘密というやつですか? 」
「違うよ、私たちも詳しくは理解していないし、研究している人々はいるけど……派閥があって皆違うことを言うのよ! 」
「……」
「疑問のようだから聞くけど、地球人は地球でしか観測出来ないことしか信じないよね? 」
「まぁそうだね」
「では、地球では絶対起きないことが我々の世界では当たり前に起きていると言ったらどうする? 」
「それは……」
「そもそも私と貴方が同じ空気を吸ってると思ってる? 」
「!?」
「私は主にヘリウムとか吸って生きてるのよ! 」
「ええ……」
あまりにも衝撃的な発言である。驚く僕をよそにミラさんは会話を続ける。
「科学は正義だと地球人は言うが……科学は、あくまでも地球人が理解できる範囲のことを文字化しているだけで理解できないことは科学とは見なしていない。つまり地球人は自らの可能性や限界を自然の責任にして逃げているだけである。」
「たしかに……」
「地球人の常識が宇宙の常識では無いでしょ? 」
「そうだね」
完敗である。もう少し頭の良い人間なら気の利いたジョークの一つでも返せそうだと思うし、もっと頭の良い人間なら反論も出来たかもしれないが……かねてより地球の科学技術に疑問を感じていた僕には両方とも無理そうだった。
「もう一度、詳しく聞きたい話がある。」
僕は真剣になってミラさんに再び同じ質問をした。これは何度聞いても聞き足りない話になること間違いない話である。
「アルカンディア人は何で地球を手に入れたがるんだい? 」
聞き方を変えているとはいえ同じ質問をされたミラさんだが彼女は僕の意図していることを理解したのか?
それとも聞き方が変わったから答えも変えたのか?どちらにせよ違う回答をくれた。
「そうね、歴史的な話をするのであれば……バビロンの悲劇かしら? 」
少し疑問形でミラさんが答えて来た。
「バビロンの悲劇? 」
「地球で言うところの叙事詩みたいなものね、『地球にいたアルカンディア人が地球人に裏切られて殺される話』で『地球を失った理由を端的に表した物語の代表例』ということになってる」
「地球人が悪いということ? 」
「うーん、そこは難しいわね、地球への憧れがメインだし、地球人はアルカンディア人と血統が繋がっていて同族だと見なす風潮が強いだけに……どちらかというと歴史の失敗から学ぶ教訓の話という側面が強いと思う。」
「なるほど」
「ただバビロンの悲劇は全体の理由付けにはなるけど……私が日本に来た理由にはならないわね」
「そういえば、ミラさんは何で日本に来たの? 」
「私の出身国はミレトス王国という国なんだけど……ミレトス王国の王族は日本と関係が深いのよ、日本と同じ三種の神器もあるし、バビロンの悲劇は主流では無く、主に日本の話がメインに伝えられている国」
この時、ミラさんは話を曖昧にしていた。直接的に『日本はミレトス人が創った』と表現するには日本もミレトス人もお互いに異なる発展を長い年月過ごし過ぎたために適切な表現だと思わなかったからである。または傲慢さが現れることを嫌ったとも言える。
「じゃあミレトスは日本に好意的? 」
この僕の質問にミラさんは、かつてないほど悩んだに違いない。実際、今までに見せなかったほど険しい表情をミラさんはした。
「その質問は難しい、考えてみて欲しい、圧倒的な力差が付いている相手と交渉した時に『相手に有利なように譲歩する人がいるか? 』ということを……」
この返しに今度は僕の方が息が詰まりそうになった。僕が答えに出せずにいるとミラさんが話を続けて来た。
「相手に自分たちの要求を突きつけるにしろ、我々も露骨には要求を伝えたりはしない、建前は用意するのは間違いない、だが、それは貴方たち地球人のことを考えての建前では無い、だから冷静さを持たない地球人から見れば露骨な要求の何物でもないだろう……」
(青葉は何も言えない)
「つまり我々は傲慢であり、要求が通せないのなら通すまで叩くのを止めないし、さしたる障害も無く、強制的に要求を通せる自信が我々にはあるのである。」
「それでは譲歩は絶対にしないのか? 」
「そう、地球人が望む形では譲歩はしない、だけど……」
「だけど? 」
ミラさんは、この先の言葉を言うべきか悩んだが……僕を一度見た後に再び先の話をした。
「見方を変えれば変わってくる、それは貴方が言うように明治政府の例に習うのであれば……つまり痛みが伴う要求を飲んだうえで謙虚に学ぶ姿勢を見せるのであれば! 我々以上に、この宇宙で頼もしい見方はいないと断言できる。あえて傲慢さを隠さないで八ッキリ言うと地球がSPQAに吸収されるのは幸運以外の何物でも無いだろう。」
ミラさんは僕に、そう断言してきた。
以前のが文化などの資源から見た侵略理由なら、今回は歴史から見た侵略の理由です。次は現実の政治から見た理由に移ります。相手の侵略理由を知れば活路も見いだせるはずです。




