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凱旋~そして青葉の野望の始まり~

わぁーい、評価が増えたよ!頑張って書かないとね。


頑張らせていただきます。

 デキム・シュテン将軍は激しく抵抗した、ウルム共和国側の最後の兵力は六千万ほどであった要塞に籠りサザーランド将軍の攻撃に長期に渡り耐えたのである、

 しかし、『共和国』はウルム共和国を見捨てる方針に変えたのか先のミレタス沖海戦でエレガスに逃げ込んでいたウルム宇宙軍の艦艇が本国に戻ろうとしたら『共和国』は艦艇を接収してしまった。

 この行為とウルム共和国の首脳陣が『共和国』に亡命したことで戦い続けることの無意味さから残存していたウルム共和国の兵力は降伏を余儀なくされた。


 当然、デギム・シュテン将軍もサザーランド将軍に降伏の手続きのため会見した。


「祖国のために戦ったが…非常に多くの人を殺してしまったのは無念である。」


 という謎めいた発言をして降伏した。


 サザーランド将軍率いる一大戦力がエレガス方面連合国軍と合流後にエレガスの残存する『共和国』を掃討するために戦うこととなった。


 この時にサザーランド将軍と青葉は会見するが終始両者は和やかな雰囲気を出していた。


「浸透強襲戦術を使うべきです!」


 青葉はサザーランド将軍に第一次世界大戦でドイツが使用した戦術を応用した新たな戦術を提案した。


「やりたいのであれば、やればよかろう」


 サザーランドがそう言うと青葉は自らの配下のジェニファーを師団長、ビルゲを連隊長、テオを同じく連隊長、負傷から回復したロッテランに大隊、紅蓮火さんにも事前に彼女に訓練した大隊を任せた。ミラコッタ嬢に中隊を指揮させることにした。


 これに加えてマクシミリアを副艦隊司令官に任命した、マードックを雷撃艦隊司令官に据え、クロージア将軍に浸透強襲戦術を実施する戦力の総指揮を要請した。


「よかろう」


 クロージア将軍は青葉の要請を受けたが、当時大活躍していたルーチスを師団長にして参加させることを条件として提示してきた。


「もちろん、ルーチスなら当然でしょう」


 そう言って青葉はクロージアの意見を認めて承認した。


 青葉の考案した兵器と戦術でエレガスに大規模な攻撃が行われた。


 戦いは檄戦になったが青葉の望む大規模な海戦は起きなかった。


 『共和国』来るべき次の戦争に備えて艦隊戦力の温存を図ったのである、そして出来る限り連合国に消耗させる作戦に切り替えていた。


 だが『共和国』の予想より、戦いは短期間で終わってしまった。理由は共和国兵の戦意喪失があったものの一番の理由は青葉の考案した兵器と戦術が非常に有効的に作用したためであった。



 この戦いでの犠牲者の数が今までの戦いでの両軍が同程度の戦力を投入した場合の犠牲者より、少なく、期間も短かったため青葉の名声はうなぎ上りとなった。


「貴公に聖十字勲章を与える」


 エレガスの大司教は青葉が個人的に輸送船と物資を提供していたこと及びエレガスのために度重なる勝利をもたらした恩義として最高位クラスの勲章を青葉に与えた。これは単なる勲章では無く、権威あるエレガスの大司教から授与されたという事実が青葉に宗教的な権威をも与える契機となった。


 エレガス・ウルム戦役は終了した、両国の和平は意外なほどスムーズに進んだ、連合国は賠償金及び捕虜の無償提供に加えて如何なる損害の補填を求めない代わりとしてエレガス及びウルムの連合国への帰属を『共和国』に認めさせた。さらに両国の国交の回復と経済協力を行うことを目的とした修好条約の締結を認めさせた。


 青葉は連合国の首都星に凱旋をすることに成功した、表向きはサザーランド将軍及びクロージア将軍の凱旋式という形をとっていたが主役は青葉であった。


「馬に乗るのは慣れないなぁ~」


 などとボヤキながら青葉は他の白風乗員と共に白馬に乗っての凱旋となった、青葉の後方にはユラ、ロッテラン、マクシミリア、ミラコッタ嬢が続き、その後ろにビルゲ、テオが続いていた。白風乗員の最後尾付近にジェニファーと紅蓮火及びマードックがいた。


 青葉はサザーランド将軍とクロージア将軍がカルケディウス帝と謁見している間に元老院に赴いた、そこで元老院を代表してインノケンティウス元老院議員から樫の冠を授かった。樫の冠は『栄誉』を意味していた。月桂冠の一つ下ではあったが将軍では無い者が元老院から直接貰うのは稀であり、非常に名誉なことであった、青葉は腰にマクシミリアから借りパクした剣を身に着けたまま受け取り、元老院を意味するS・P・Q・Aの文字の入った国旗を個人として掲げる権利も同時に手に入れた。


 その後、カルケディウス帝と私的な会見をした、この会見はコミュ症な青葉は緊張したこともあり、終始寡黙だったがカルケディウス帝は青葉の態度を見て「サザーランドより謙虚でよろしい」などと褒めて終始ご機嫌であった。


 戦争は終わり、青葉は英雄となった。しかし、彼の野望は始まったばかりであった。


 サザーランド将軍は総参謀本部の次官に就任するも保守派との対立が原因で予備役に追いやられてしまう。(連合国では予備役になっても現役復帰できるし出世することも可能とはいえ、酷い仕打ちである。)

 ただし、サザーランドは予備役へ移動する寸前に青葉を予備管理部長に推薦して就任させるという行動をしていた。


 青葉の方は予備管理部長に就任した。保守派は先のエレガスでの強硬姿勢をサザーランド将軍への反逆と捉えていたこと及び青葉が地球人ということもあり、警戒を怠っている状態になっていた。むしろカルケディウス帝などの上層部の一部は好意的ですらあった。


「さて、そろそろ地球の元エリートどもから財産を取り上げる時期がきたのではないだろうか?」


 予備管理部長は上級職だが軍の中では閑職に近い立場である。しかも、今だにユラさんを事務仕事に充てるなどしているため青葉は完全に楽をしていた。

 予備管理部長には強い権力がある、それは予備役の管理と徴兵拒否者への懲罰権であった。この時代、日本人を始めとした連合国に恭順的な人々は徴兵を受け入れていたが大部分の地球人は今だに受け入れられずに拒否者が多かった。当然のことであるが上流階級にも大勢いたのである。


 その事実に青葉は目を付けていて予備管理部長の地位を狙っていた。それをサザーランド将軍は理解していて置き土産の形で青葉にプレゼントしたのである。


 青葉は下準備を始めた、いきなり取り上げたのでは世間体が悪いのと自分の祖国と協力者に不利益にならないように根回しを続けたのである。


そして、決行する日が迫る。











青葉の野望は始まったばかりである。

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