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ミレタス沖海戦

いろいろ考えましたが…よろしくお願い致します。

フィツァー提督率いる共和国軍は連合国の艦隊の位置を正確に理解していた。それだけ共和国の索敵能力は高かった。その為、エレガス方面から来る艦隊にミレタス基地を攻撃させた。攻撃は順調に進んでいる。しかし、艦隊は兵力を降下させると今度は反対側に移動してフィツァー艦隊と合流しながらミレタス基地の反対側に艦砲射撃をして残りの兵力を降下させる。攻撃は順調に進んでいたがフィツァー提督の顔は浮かない。


「敵艦隊はいつ来るのか?」


そうフィツァーが考えた時である。


「敵艦隊が来ます。」


敵艦隊が来たことが分かったのでフィツァーは命じる。


「敵の強襲両陸艦の位置が分かり次第、攻撃隊を発艦させろ、強襲両陸艦を集中的に狙わせるのだ。」



連合国陣営


 連合国陣営は青葉案を元に改良をして戦いに望むことになった。今回の戦いの総作戦参謀として加藤提督が就任した。


 加藤提督は青葉案を元にしつつも、より慎重な軍事行動に出た。敵艦隊に接近して攻撃する戦艦と強襲両陸艦の防衛の為に残る戦艦とに分けたのである。前者が二十隻、後者を十五隻とした。こうすれば三つに分けずに済んだのである。


 前者の十五隻の中にはネスティーゼの全戦艦が含まれていた。ネスティーゼは余程自信があったようである。元周国も全艦を前者に投入した。


 第一艦隊は円形とした、中心に強襲両陸艦八隻を配置した。その周りに全護衛艦の三分の二、駆逐艦、軽重要艦を配置する。その外側の前面に三角形になるように十五隻の戦艦と巡洋艦と駆逐艦を配置する。強襲両陸艦の両側面には索敵の能力の高い、重巡洋艦「利根」型二隻を配置する。その前後に重巡洋艦を一隻ずつ配置し、さらにその周りにも駆逐艦を配置した。


 強襲両陸艦の後方に当たるところには逆三角形で頂上部に一隻の巡洋艦、それ以外に三角形部分に駆逐艦を配置した。これらは全て青葉が恐れていたように不意打ちを恐れての結果である。また全面は特に敵の攻撃隊を通さないために特に防衛を強化されている。青葉が再編成した戦闘兵達も強襲両陸艦の周りに配置する徹底ぶりであった。



第二艦隊(エカテリーナ提督)


 艦隊指揮官は先の会議でネスティーゼの幕僚として質問に答えたエカテリーナ提督である。彼女は若いが才気があるとして期待されている若手将校である。彼女の指揮の下でネスティーゼの戦艦が先陣をきるように敵艦隊に突撃を仕掛けた。


「敵艦隊見えます」


「このまま直進して、一気に艦隊戦を仕掛ける」


ネスティーゼ側の自信は過剰とも言えた。当然、敵はカモが来たと思って攻撃してきた。


「防空システム作動します」


 ネスティーゼ側の自信はロシアの技術を取り込んで作った強力な防空システムである。敵のレーザーを迎撃するのは当然として搭載しているミサイルでビーム拡散膜を張ったり、敵の攻撃をミサイルがデコイのゆうに引き付けたり、命中させて敵の攻撃を吸収したりした。これは以前から存在したし「白風」にも搭載されているが違いは圧倒的に高性能で質の高いものだという事である。


「防空システム順調です!!」


 敵の戦艦も負けじと新式の砲弾、命中力上昇の為に発射速度を分間17発まで落とすなど改善を行っていたが…最初に目標となったネスティーゼの戦艦ばかり狙うので大半が迎撃されてしまった。


連合国陣営


 敵の攻撃隊は最初の第一波は簡単に防げたが第二波は予想したより速かった。敵は先の海戦での連合国の攻撃隊の戦法を真似てきたのである。


「敵を近づけるな!!」


 必死の艦隊による防空網に対しても敵は果敢に攻めてきて簡単には迎撃できずに苦戦する。不意打ちだったのも大きいが即席の戦闘兵では限界があった。一番敵の攻撃しやすそうな配置にいたはずの瑞鶴では無く、赤城と加賀に集中的に攻撃を仕掛けて来た。というのも赤城や加賀の方が瑞鶴よりも大きく、瑞鶴の向こう側に見えた為と思われる。


「敵が突破するぞ!!」


 防空網を突破した敵は赤城と加賀に殺到した。赤城は甲板に直撃弾をくらい炎上、加賀も側面に攻撃を受けてしまう。山陽も運が悪く甲板に被弾してしまい炎上した。


「いいぞ!!もっと敵に攻撃を仕掛けるのだ!!」


 勢いに乗った敵の攻撃隊の隊長は追撃を掛けるように命じた。自らも瑞鶴に向かって攻撃を仕掛けるべく向かおうとした時である。彼の眉間に銃弾が貫通した。


「たいちょおおおおおおお」


 連合国の狙撃であった。攻撃は次々と行われた。とても一人の攻撃には思えないスピードで攻撃された。それはミラコッタ嬢の狙撃であり、さらに彼女から狙撃を教えてもらった通信士のクティシャナも加わった攻撃であった。新たなエーススナイパーの登場である。


フィツァー提督陣営


「閣下、輸送艦隊が無事、安全圏内に退避しました。」


「それは良かった。基地に攻撃していた兵士たちを回収次第、撤退する」


 実はフィツァー提督の真の目的はウルムへの補給の為の大輸送艦隊をウルム側に通すことであった。この目論見も成功して満足したフィツァー提督は撤退を開始した。


 山村ミサ率いる第三攻撃隊などが必死にフィツァー艦隊に攻撃を仕掛けて相当被害を与えた。艦隊戦も明らかに連合国陣営の勝利であった。戦術的には連合国の大勝利だったが戦略的にはフィツァー提督の勝利であった。



 ちなみに余談だが今回の海戦には新兵器が連合国側から登場していた。それは青葉が考案した。雷撃攻撃が出来る飛行機型の攻撃機であった。これは密かに戦果を挙げていたが敵が撤退したために中途半端な活躍で終わってしまった。


 被害は連合国側は強襲両陸艦や戦艦が戦闘不能になる艦が出るなど大きかった。しかし、戦術的に見れば強襲両陸艦だけに固執せずに順当に敵の防衛線力を外堀から撃破していく戦い方は王道で素晴らしく、全体の被害では圧倒的に敵を上回る戦果であった。さらにミレタス基地に降下した敵は味方に見捨てられ回収されなかった兵士は連合国に投降することとなった。



次回、青葉の逆襲でお送りいたします。


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