波紋を呼ぶ!!波乱の幕開けと共にマクシミリア登場!!
クロスポイントでの勝利は連合国にとって非常に大きな意味を持っていた。エレガス防衛という観点で言うのであれば完璧なる勝利であった。しかし、連合国艦隊も多大なる損失を出しており、902星系宙域から完全に敵を追い出すことは不可能であった。敵も残存艦隊の再編と築き上げた「ゲート」を要塞化して防衛すると共に902星系を囲むように小惑星基地を運んできて配備してきた。
この間に連合国軍は大破及び中破した艦艇の修復をしていた。修復は全て901星系で可能であり、この点において連合国軍は非常に有利であった。
敵の戦力がウルム側に大規模な移動をしていることは察知していたがワザとウルム側に行かせることでエレガス側への敵の圧力を軽減する共に敵に補給能力の限界までウルムに兵を出させることで敵通過後に補給線を絶とうと画策していた。
だが、これは戦術的にはウェルダンでの大敗で破綻した。しかし、戦略的には今だに成功していると確信するのである。補給遮断作戦は既に味方が既に始めていた。
青葉はさらに遠くまで補給線の遮断範囲を広げるようにクロージアに要請して自らが指揮することを願い出た。しかし、今だに青葉の地位は低いと見たクロージアは青葉指揮下のジェニファーを全体の攻撃部隊の指揮官に任命すると共に青葉を作戦参謀に据えた上でマクシミリア率いる巡洋艦ライプツィヒに決定した。
その他にも優遇措置として副艦隊司令官には副艦長のマードック氏を充てるなどしている。明らかに青葉が事実上の艦隊司令官とする措置であった。これらが行われても誰も反対しない理由は複数あった。一つとしては本来は年齢と遅い卒業とはいえ軍大学出身である青葉が艦隊作戦参謀になるのは何の問題も無かった。
さらにマードック氏は政治将校で軍大学出身かつ年齢も艦隊指揮官の中では最年長(青葉より少し年上)であったから異論は出なかった。ジェニファーも実績十分であり異論の出る余地は無かった。さらに今艦隊に参加する兵士の半分の人員が白風乗員及び白風に助けられた兵士で構成されていた。
艦隊司令官に選出されたマクシミリアは青葉より早く軍大学を卒業しておりキャリアは上だが年齢で負け、ライプツィヒも右翼にいた為に出撃はしていても本格的な戦いの経験の無い艦であった。もう一隻配備されるザイドリッツの艦長に至っては士官学校卒であり、経験も青葉には負けていたので論外とされた。
「これだけお膳立てするんだから、もちろん勝利しか持ってきては駄目だぞ!愚弟よ!!」
愚弟とは酷い言い草であるが語気が柔らかく親しみが含まれているので青葉は我慢した。それに今だクロージア将軍には頭が上がるどころでは無かった。
「お任せください!!この青葉、クロージア将軍の期待に必ずや応えて見せます。」
「うむ!ところで愚弟は食事が済んだかな?」
そう言われたので済んでいないことを伝えるとクロージアは一緒に食事をとるよう促してきたので承諾して一緒に部屋を出た。
「ちょっとクロージア!!話があるんだけど!!」
クロージア将軍と基地の広場部分に来た時である。突然通り道を塞ぐようにネルフィア将軍が仁王立ちで目の前に立ちふさがった。
「なんだ、酔っていないと思ったら騒がしいぞ!!」
そう酔っていないネルフィア将軍である。
「いや…ツッコミどころそこじゃないですよ!」
本当にそれどころでは無かった。ネルフィア将軍の後ろには明らかに怒りの表情の兵士たちがいた。
「どうしたと言うのだ…」
「どうしたもこうしたも無い!!クロスポイントでの勝利は我が砲兵隊がいたからこそだ!!」
「はぁ?!ふざけてるのかお前!!」
大変なことに巻き込まれたことを僕は気づいてしまった。
「砲兵がいなければ貴様ら突撃兵などタダの死に急ぎにしかすぎん!!」
「後ろでチマチマ撃っているだけだろうが!調子に乗るなよ砲兵!!」
ヤバい!ヤバい!これはヤバい!本当にヤバい…ネルフィアの後ろの兵士たちが今にも怒り出してクロージア将軍に襲い掛かりそうだ!!しかし、逃げるわけにはいかない。後ろには逆にネルフィア将軍に襲い掛かりそうな集団がいる。
「やるのかコラ!!」
「誰か高射砲持ってこい!!とにかく武器だ!!」
何でこういう話になってんだ!!血気盛ん過ぎるだろ…将軍の癖して何なの二人は!!ドン引きです。
考えた挙句につい口をついて出た言葉に自らも驚愕する。
「いや、一番活躍したのは宇宙軍だから!!」
その瞬間…時は止まった…ああぁ言ってしまった…
「…」
「…」
二人は黙り込む。
「結局は砲兵がいても陣地は奪われるし、左翼が攻めても押し返されたでしょ?」
追い打ちをかけてしまった。
この後、何故か二人の将軍は無言で歩き去ってしまった、周りいた兵士も消えていった。
白風に戻ろうとドッグに行くと…そこには沢山の兵士たちが待っていた。ここでも問題が起きていた。
「私は女ではありません、君たちは失礼すぎる」
「はっお貴族様だろ?細い体してるのに偉そうなのが気に食わない」
何を揉めているのか?よく分からん二人がいた。一人はビルゲである。もう一人はマクシミリア殿である。
「何を揉めているんだ?お前たち…」
ビルゲ達に聞いてみた。
「…」
「彼らが難癖を付けてきたのですよ!」
難癖か…ビルゲよ、分かる気はするよ、何せあのマクシミリアだもの…軍の広報誌で『抱かれたい男』№1に選ばれている人ですから…だけど良くないよ、そういうので人を嫌っては…イケメンにだって人権くらいは存在しているのだから!!
「まぁここは穏便に行きましょう、私は青葉と申し上げます。マクシミリア殿に会えて光栄です!!」
「いえ、とんでもありません、私こそ青葉さんに会えて本当に良かった!!」
「うん?!何で?」
余りにも突然のイケメンにのみ許される大胆な告白に困惑して遂本音が出てしまう。
「いや~貴方の意見書や兵器提案は素晴らしい!!私は常々、白風に志願したいと思っていたのです!!」
この瞬間であった。今まで紹介してこなかった…モブ①とモブ②を含む幾人かがマクシミリアに同調したのは…お前ら何故?同調するの…何がお前らを突き動かせている?!
青葉にとっては初めての自分の思想への明確な同調と賛辞であった。ビルゲを中心とする寡黙で男は黙って忠義を尽くす派が優勢だった今日までの状況がマクシミリヤにより打破された。ここに新たな青葉派の登場となる。
青葉の協力者には今まで三つのタイプがいた。ユスティア&ジェニファータイプ、つまり自己の利益とのマッチングによる青葉支持者、二つ目はビルゲタイプである。これに対して今まで影に隠れていたのがマクシミリア派である。つまり本来の意味での強い青葉主義者である。彼らは本来は影に隠れずに青葉を称賛したかったがマクシミリア登場前までは青葉の功績が低くい事も合わさり、表立っての青葉礼賛を避けていた人々である。
この中にモブ①ことロッテランとモブ②ことテオが含まれていた。この二人、実は重要な役割をしていたし、特別任務が開始されて以降、最も青葉の近くにいた時間が長いメンツでもある。(実は青葉は女性よりも男性陣といる時間が長かったが意識的に彼は無視していた。)
ロッテランは青葉の本当の意味での副官(補佐役)である。ユラさんは副官という名の青葉を陰で支える為に情報部が送り込んだ人材である。(つまり、基本的にはユラさんは青葉の足りない能力を補強して教える立場である。)それに対してロッテランが本当の意味での副官の仕事をしている人物であった。(補助という意味)
テオは宇宙軍所属の武士階級で白風警備隊隊長及び通信隊長である。つまりジョセフィーヌさんの上司に当たる士官である。腰には剣が帯刀されている。テオは紫髪、ロッテランは黒髪である。どちらも青葉には悪いがイケメンでショタ顔である。(テオは強がっている為表情は険しい)身長は実は青葉より高い、その為に二人は常に後ろを歩きつつ自分たちの方が高いように見えないように配慮までしていた。
「嘘はいけないですよ、マクシミリア殿ほどの秀才でイケメンの方に言われると皮肉にしか聞こえません」
「いやいや、本気ですよ!私は!!」
「…」
どういうこと?どうなっているんだ?!訳が分からない。
初のマクシミリアとの接触は困惑するものとなった。この二人で作戦会議をすることになったが終始マクシミリアは素直にメモまで取って青葉の話を聞いた。
意味が分からい事態に青葉は唖然とするばかりである。
さて登場人物も増えて来たし、この後、どうやって戦闘回まで持っていこうか…
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