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アメリカとの戦闘

第一次降下作戦の目標は『アメリカ及びアメリカの同盟国』を攻撃するとなっていた。つまるところ地球の先進国の大半である。舐められているとしか考えられないのはアメリカの部分に南北アメリカも含まれていたことである。最初に攻撃されたのはもちろんアメリカであった。

 アメリカを攻撃するアルゴニア軍の降下部隊の布陣は散開散兵戦術であった、布陣としては最初に突撃歩兵が降下し、安全確保後に歩兵部隊が降下し、その後に火砲と支援部隊、各種艦船となっていた。しかし、この戦術には以下のような大きな間違いが含まれていた。


①この散開散兵戦戦術は敵の対空防衛網からの砲火から歩兵を守るために部隊ごとの間隔を広げ、兵士ごとの間隔も開ける戦術である。

②火砲の到着が遅く地球人どもに帝国の火力が低いと誤解させる。

③地球人の戦力に対する十分なミーティングをしていなかった。

④電波妨害等をしないなど舐めプ的攻め方であった。

⑤ユーチューブなどにリアルタイムで戦闘中継動画を流していた。


 要するに地球のようなミサイルと豆鉄砲しか対空攻撃する手段を持たない人々相手には無意味な戦術である。しかし、大マゼラン戦役以来の伝統的な戦術として定着していた。(教本通りだった)


 対するアメリカ側は大混乱していたが戦力は整っていたし、戦力も集中していた。空母や艦船のうちモスボールされていたのが急遽使用できるようにした、航空機も民間施設などにあったのが生き残っていた。何よりも地上軍は帝国から砲撃されずに完全な状態で迎撃態勢を整えていた。しかも、ご丁寧に帝国は降下する地点を教えていた。


これはリアルタイムで進行するネットに挙げられていた生放送の内容である。


まるで簡単なように地球に降下するアルゴニア兵、彼らは冗談を言いながら談笑している。話の大半が食べ物や地球人の男女の話で終始しているのは古今東西宇宙問わず不変である。


そこで彼らが突然銃を向けて銃撃を始める。しかし、異変が起きた。


「なんだ、あの鉄の箱…銃撃が聞かないぞ!!」


これが兵士間でリアルタイムで戦況として広がってしまう。大混乱である。

彼らには理解できないのだ、鉄の箱がシールドも無しにレーザー銃を弾けることにである。


「ぎゃああああああああああ」

「わあああああああああああ」


とか言って騒ぐ兵士たちである。一種の喜劇のような状況が起きたのだ。


しかし、本当に恐怖だったのは戦車兵の方だったに違いない、レーダーは正常だが敵を写さなかった、敵は見えないのに何だか攻撃されている。確認しようと車長が外に出た瞬間である。車長の眉間に銃弾が当たって死んだ。


「あっ死んだ」


と思わずアルゴニアの兵士の誰かが言ったかもしれない。


騒ぎ立てる兵士たちに怒ったのは指揮官たちだった。


「騒ぐな!!馬鹿ども!」


と兵士たちを鼓舞する。


「誰か爆弾をあの戦車に投げ入れろ」


「だめですー先ほど爆弾を投げつけてもビクともしませんでしたー」


「ならば頭のような部分の平面部分に手投げ弾を置いてこい!!」


そう言われて兵士の一人が爆弾を設置しようと接近する、兵士はビクビク震えて怖がりながら爆弾を設置した。兵士は設置後に離れていった。


程なくして爆弾がさく裂する。その時の音は強烈で動画を見て楽しんでいた地球の人々の楽観的な感情を吹き飛ばした。


ドカアアアアアアアアアアンどころかチュドーンとかピカドーンが正しいかも知れない。


強烈な音と共に戦車が木っ端微塵に吹き飛んだ。

誰かが叫ぶ


「馬鹿野郎!!殺す気かあああああああ」


というのも手投げ弾は対艦船用のシールド破壊爆弾である。威力を調整出来るのが特徴だが…

設置した兵士は恐怖のあまり、最高威力で爆発させていた。上空にいた兵士のシールドが一時的に消滅するほどの威力だったのだ。威力が凄すぎて周囲にいた兵士たちが世紀末の光景を見るような状態であった。


「やったぞ!威力が強すぎる、次は簡易式爆弾で試せ!!」


そう指揮官が叫ぶと後の対応は早かった。


戦車は正面からの攻撃には強かった、しかし、上部部分は脆い。当然簡易式爆弾でも簡単である。ただ、先ほどと違って中にいた乗員にとっては手投げの方が良かったに違いない。何せ威力が低いので車長以外は即死ではなく、半殺し状態であった。


 ここでひとつ重要な誤算が生まれていた。帝国側は当初意図していなかったが帝国兵はレーダーに映らなかった。理由はシールドで地球側の電波をステルスのように吸収したり、逆探知していた。熱探知の方も同様でシールドが周囲の温度と同化するようにしていたため、意図せずして地球側は帝国軍への攻撃の手段を失っていた。












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