20 マナは分解しにくい件
牛乳って飲み過ぎるとお腹痛くなりますよね。
『と言うことじゃ、分かったか?』
「は、はい……大まかな事は…」
あれからフロムさんは、質問攻めにする私にキレて一方的な説明をした。
フロムさんが説明してくれた内容を大まかに説明すると、私の大量のMP……マナが原因らしい。
人間の体とマナはあまり相性が良くないらしい…そう、それは牛乳の様にね。
我ながら良い例えだ…あまり過剰摂取すると体に悪くて、少しぐらいなら影響はない。
そして今回、いつの間にか一括で過剰に体内マナを摂取?してしまったせいでこうなってしまったらしい。
一般の人間は成長すると共に、徐々にマナの総保持量と攻・防魔力が上がっていく…だから体に異常はなく、小さくなったりはしない。
けれど、私の場合は…明後日の方向……真逆だ。
攻・防魔力が少ないのに、マナだけが異常にある…その為、体のバランスが取れずに体が縮んでしまった。
…べ、別に眼鏡と蝶ネクタイと麻酔針が出てくるアニメなんて脳裏に浮かんでないからね?
はっ!?話が脱線してしまった…。
因みに、総保持マナ量と攻・防魔力が全体的に高ければ年を取っても若々しくいられるらしい。
例えば、47歳で外見年齢23歳と言う何とも言えない人が出来上がる…あれだね、ジジくさい若いキャラとか好きな人いるよね。
と言う事が大まかにフロムさんから説明された事だ。
『かんがえごとは終わったかのう?』
目の前にいたはずのフロムさんがいない……キョロキョロと辺りを見るとフロムさんは近くの切り株に座り込んでいた。
「え、あ、はい…あの、それでもう1つ聞きたい事が…」
『お主の髪と瞳の色か?』
見事に当てられた…また除かれた?
『そうじゃの……それは…そなたのマナの色じゃな』
「マナに色なんてあるんですか?」
『当たり前じゃ』
フロムさんは即答する…ああ、そうか…十人十色って言うもんね。
人それぞれ個性があるのと同じだね。
『お主の色は…』
フロムさんは穴が空きそうになるくらい見る。
『改めて見ると不思議な色じゃ』
そう言われて思わず髪を手でつまみ見た。
水色…?に白を混ぜたような薄い色だ…個人的に好きな色だ…水面に写った時は色がうまく見えなかったが、改めてまじまじと見る。
そして安堵する…地毛がピンクとかだったら私頭丸めてたかもしれない。
ピンクはあまり好きじゃない…ピンクの服を着るかベージュ色の服を着るかと言われたら、断然ベージュを着てしまう。
というより、ボーイッシュな服装や色が好きだ。
自分にはピンクなんて似合わない、ファッションには尊いがそれだけは分かる。
『まあ、気にせんで良いだろう』
一人で納得するフロムさんだったが…。
『ん…?おお、どうしたのじゃ?』
いきなりフロムさんは空を見て一人で喋りだした。
ヤバい…電波だ…。
『……そうか…やはり気づかれたか』
ぶつぶつと一人で喋る彼女は電波そのもの…正直こういう人に出会ったのは初めてだ。
『やはり高濃度のマナが飛散しているからばれてしまったか…』
「…フロムさん…一体誰と話してるんですか?それにばれたって…」
フロムさんの"ばれた"というフレーズに一瞬冷たいものが走る…。
『…何を言うておる、目の前にいるではないか』
……はい、来ました…これは私が異常なのか、はたまた彼女の作り出した妄想の人のなのか…?
「…ごめんなさい…見えません」
『…………そうか、マナの視覚情報がぶれているのか』
はい…?
フロムさんは一人で納得すると此方へ歩いてきた。
そして目の前で止まる…身長さ的には頭1つ違うくらいだ。
『じっとしておれ、目を閉じろ』
そう言うとフロムさんは私の目に手を当てた…手が当たっている場所がじんわりと温かく感じる。
『…よし、これでよかろう』
手を離したフロムさん…私はゆっくりと目を開く。
「……………」
思わず目を見開いてしまった。
それもその筈。
さっきはフロムさんだけだった一帯に…小っちゃいおじさんくらいの大きさの子供が沢山いた。




