17 泉=歌姫を探そうとする件
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ついた場所…それは泉だった。
その泉の周りの草や木は不自然なくらいに、手入れをされている。
一応、泉に祈っている歌姫がいないか探す…が、やはりいない…いや、いたら確実に面倒ごとに巻き込まれる。
あらためて…ここまで来るまでずっと走っていたが、息が全く上がらない。
靴に何かスキルが付いているのだろうか?
私が泉に辿り着いた事を確認すると、泉の上をぐるぐると回りだした。
そして
ポチャン
「あっ…」
その光は吸い込まれる様に泉に沈んでいった。
「…えっ、どうすればいいの?」
光に、おいでと言われついてきたはいいが…いきなり当事者が消えるなど誰も思わない。
とにかく、目の前の泉を鑑定してみよう…少なくとも案内をすると言う事は何かしら意味がある筈。
『フロムリーナの泉』
ルクルス大森林にあると言われている
四大精霊の一人フロムリーナの加護を受けた泉
その泉の水を飲めばあらゆる病を打ち消す
童話等で登場しているが実際に存在している
フロムリーナ?
なにそれ、美味しそう…あー、甘いもの食べたいな。
しっかし、あらゆる病…か…。
少し考えた後、無言でアイテムボックスからポーションを1瓶取り出す。
蓋を親指で開け、腰に手をあてる。
「…んっ」
今のポーズ…まさにお風呂上がりで牛乳を飲むポーズになっている…けれど、私はお風呂上がりはコーヒー牛乳派である。
飲み終えた後、魔法で水を出し容器を洗う。
そして泉に近より瓶を泉に沈める。
ぶくぶくと音をたててポーション瓶に泉の水が入っていく音が聞こえる…。
記念スタンプならぬ、記念泉の水…ん?何かややこしくなったな。
一杯になったポーション瓶を取り出して栓をすれば…完成!
命名、フロムリーナの天然水!
飲めばたちまち病がぶっ飛ぶ魔法の水!
…っていうキャッチコピーで、売れないかな?
いっつも思うけど…小説でこういう場面に直面したときって、何で皆こうしないんだろう?
そうすれば、一々町からこういう場所迄往復したり後悔したりしないのにね。
『人の泉の水を勝手に取って何を言う』
「ひゃっ!?」
いきなりの声で驚き瓶を落としそうになる。
な、なななななな何っ!?
いきなりなにっ!?
『久しぶりの来客だと言うのに…』
その声は呆れた様に呟いた。
「誰ですかー!?」
何処にいますかー!?
『五月蝿いであろうっ!』
「わっ!?」
私の声とは違い、森中に響き渡る。
その刹那…泉に大きな波紋が出来る…次々に水の粒子が浮かび上がり空中に人の形を作り出した。
『お主が妾の管轄で強力な雷魔法を放った者であるな?』
水の人形が喋り出す…声色は女の子人の声で一瞬安心する…が、気を引き締めて水の人形に問いた。
「強力…かは良く分かりませんが一応魔法は打ちました…貴女がフロムリーナさんですか?」
もしもそうだとしたら不味い…完全に窃盗だ。
『いかにも、妾がこのルクルス大森林を守護するーーー』
その瞬間。
カッ!
人形が輝いた…突然の眩しさに眉間にシワを刻み目を少しそらす。
『フロムリーナじゃっ!』
先程とは違い可愛らしい声が響いた。
恐る恐る目を開く…するとそこには。
幼女がいた。




