第18章-修行の合図-
「おいそこ!能力に乱れがあるぞ!」
「はいっ!」
「お前はまだ正確さがたりねえな、1点だけ集中しろ」
「うっす!」
リーダー格であろう人物が次々と聖騎士たちに、この場合生徒なのだろうか?とりあえず訓練をさせている。
アテナがリーダー格であろう人物に歩みを進めていくので俺もリーダー格であろう人物の元へ歩んでいく。
自分に向かってくるのを気づいたのか、リーダー格であろう人物は俺達の方に視線を向け大声で発する。
「おーー!アテーナーか!元気そうだな!」
アテナの存在に知ってるのか、こちらに駆け足で向かってきた。
「いい加減伸ばすのやめてください!アテナでお願いしますよ?まったく。それよりアレスさんも元気そうで何よりです」
「私を誰だと思っているんだ、へたばるわけなかろうに」
はははと笑いながらアレスと呼ばれた人物はアテナにむけて普通の女子ならば1発で堕ちるだろう笑みを浮かべる。
ってちょっと待てよ、今アレスって言ったよな?
「おい、アテナさんよ。今こいつのことアレスって言ったか?」
「はい、この方こそこの聖騎士育成所兼本部の責任者アレスなのです!」
「まあ、先生みたいなもんだな!」
「す、すげえ戦いの神が直々に教えてるのか・・・にしても史実通りのイケメンだなこりゃ」
見た目は大体20歳後半で顎の先くらい伸びている艶のある金髪に、無造作ヘアーなのだがそれに似合った凛々しい顔立ちが男らしさをまた一段と引き上げている。
女子だったら惚れるだろうなぁと思っているとアテナが
「そうですかねぇ・・・?」
ときょとんと首をかしげる。
なんだこいつ、ハードル高すぎだろイケメンの!
「まあ、知ってるなら話が早いな!私の名はアレス。君が1週間位ここで修行すると言っていた子かな?」
「そうですね、神ヶ峰矛人さんです!ちなみに私の夫です」
「おお!夫であったか!」
「んなわけあるかよ!冗談やめろよな!」
あっぶないあぶない、気を抜くとこいつ何言うかわからんな。
「なんだ違うのか、残念だなぁ。」
「おいおい、残念がるな」
「あぁ、それと最初は聖騎士の方に矛人さんと戦わせてください。きちんとした力量見たいでしょ?」
「なるほどな、わかった。おい!マリペラードちょっとこっちこい!」
すると訓練中の人込みの中から「はっ!」と言う気合いのこもった声が聞こえた。
数秒待機してると駆け足で純白の鎧を身にまとった青年が現れた。
「お呼びでしょうか、アレス様」
「あぁ、実はこいつと一対一をしてもらいたいんだが」
「わかりました、自分でよければ!」
黒髪で少し髪は短めな青年、歳は俺より少し上だろう。きりっとした眼つきでそこらの聖騎士とは格が違うオーラみたいなのが漂ってきている。
「マリペラードはこの聖騎士本部で1位の実力を持っている。勿論聖騎士全体を収める者だ。」
「君が対戦相手かい?よろしく頼む。皆からはラードと言われてるよ。」
「あぁ、よろしく頼む。」
ラードが握手を求めてきたので俺はそれに答える。
握手した瞬間にわかったことがあった、それは決して舐めてかかっては行けないと言う事だ。
やべぇ・・・ニヤニヤが止まらねえ・・・。こんな奴と戦えるなんて!
傍から見れば戦闘狂のやばいヤツだが矛人はそんな事など気にしない、自分が強くなるため、能力を競い合えるため、理由はいろいろあるがそれが楽しくて仕方ないのだ。
「では5分後ここに来るといい。準備して待ってる、お前も準備が必要だろう」
「あぁ、助かる。ありがとさんよアレス」
「しかと見届けるからな」
アテナに案内され俺は準備室へと向かう。
「にしても大丈夫ですか?彼は神では無いため霊格が強いというわけではありません。ですが洗練されたその能力は神に近いレベルですよ」
「あぁ、わかっている。神になれる人物ってのああいうのなんだろうな・・・握手した瞬間に胸の奥がビビットきたくらいだ。こいつは強いって」
「そうですか、それならば大丈夫そうですね」
アテナがベンチに座って話しかけてくるので俺は「いっちに、いっちに」とストレッチをしながら答える。
「楽しみだぜったく・・・!」
「体も鈍ってきているところでしょう、思う存分はっちゃけて来てください!」
「おう!」
力強く俺は返事をし、準備室の扉を開けさっきの所へと目指して行く。
「準備ができたようだな」
「あぁ、早く戦いたいくらいだぜ」
「僕も楽しみだよ、いいバトルにしよう」
「任せろ!」
お互い強く頷きニヤリと笑う。
お前も俺と同じか・・・本当に心の底からワクワクしてくるぜ・・・!
右手で拳を作りそれを見つめる。
「さて、どこまで通用しますかね」
そう呟いた時、ピストルのようなものが「パンッ!」と音を鳴らす。
その瞬間アレスは力強く、その声をホール全体に響かせた。
「始めッ!!!!!!」




