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NEO Ragnarok(ネオ ラグナロク)  作者: やみのゆい
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第11章-緊急事態-

その声は頭上からこの世界全体に響くように伝わる。

「聞いてくださーい!ゼーウースーさーん!」

最初女性らしい凛とした声が聞こえたのでクールな人なのかなと思ったらそうでもないような気がしてきた。

「ちょ、ゼウス様!?返事!返事聴こえませんよ!?冗談抜きでお願いしますゼウス様ぁ!!!」

「おい、返事してやれよおっさん・・・可哀想だぞ・・・」

最後の方はなんて「うわぁぁん」と泣きながら呼びかけていた。第一印象を返せ。

ちょっと可哀想と思ったのでゼウスを促す。

するとゼウスは両手をパンと目の前で叩くと今までいた世界が無くなり、瞬時に玉座のある元の世界に戻った。

その瞬間「バンっ」と言う音と共に門が思いっきり開かれ

「ゼウス様ぁぁぁぁぁあ!!!」

と涙混じりに女の子が飛び出してきた。

歳は俺らと同じ17歳位に思えるがいかんせんここは神の世界だ、元の世界の常識なんて捨てた方がいい。

そう思い心の中で俺は「どうせババアだろ」と呟く。するとさっき名乗ってた通りだとアテナと言う名前なのだろう。アテナが矛人にジト目で見つめられる。

「心外です、今悪いことを思い浮かべましたね?」

と目尻に涙の粒を残しながらも目線を外さない。

綺麗な澄んだ青色の艶やく髪は背中の真ん中位まで伸びており見とれるほどだった。

顔立ちはキリッとしていてそれでもどこか幼げな雰囲気も出しており、美人と可愛いが混ざったような感じだ。・・・可愛いの方が合うんだろうか?

まあ、それは置いといて可愛い子に見られてるのも悪くは無いんだが・・・

「何も思ってないよ」

「嘘です、目を見れば分かります。目は答えてくれます・・・!」

矛人はギクリとする。やっぱりバレてたか・・・。と冷や汗をかく。「実は・・・」と答えようとした瞬間にゼウスが横切っていく。ゼウスはアテナに

「まあ許してやろうじゃねぇか、アテナよ。それよりこいつら3人は聖騎士だ、よろしく頼むぞ。それとこの男だがワシを倒した程の男じゃ、あまり軽く見ない方がいいぞ!」

グァッハッハッと豪快に笑う。

そのゼウスの言葉に反応したアテナが綺麗な瑠璃色の瞳孔を開き聞き返す。

「今・・・なんて・・・?」

「だから、こいつら3人は聖騎士だと」

「違います!その後です!!」

「あぁ、ワシを倒した程の男じゃ・・・か?」

「そんなはずはありません!絶対に・・・!!!ゼウス様が手を抜いたに違いません!」

アテナ自信自分の中で一番強いと思っているゼウスが初めて見た、歳が同じくらいのような人に負けたなど信じられるわけがない。


この事に「おいおい・・・」とゼウスにチラ見する。

その視線に気づいたゼウスがはぁ・・・とため息をつきながら少しだけバツが悪そうに「すまんのぉ・・・」と目で訴えてくる。

ゼウスはだったら!と

「言葉で言っても分からないだろう。という事で狂神との戦闘を見てくれれば分かるだろうよ」

「・・・!分かりました・・・。」

渋々納得するアテナ。確かに実践を見た方がいいと納得したのだろう。


「んで、狂神ってどこにいるんだい?」

「あ、あぁ。そうじゃったのぉ。アテナ、説明頼む。」

「分かりました。つい先程現れた狂神はここギリシャ北欧国から50キロメートル離れた所にある山岳地帯、オリンポ山の麓にある聖なる泉に出現したそうです。」

「そういえば北欧とギリシャが繋がっているなら他の神はどうしてるんだ?」

「そう・・・だな。神は気まぐれなものでのぉ・・・。探せばいるんじゃないだろうか?」

ふーんと矛人は答える。

とりあえずオリンポス山の麓に向かわないといけないな・・・。


「移動手段はどうするんだ?何分でつく?」

「あぁ、そんなものは一瞬じゃ。この地ならな」

「はっ!?」

50キロメートルを一瞬だと!?ありえねえ・・・テレポートでも使うのか・・・?でも空間を操れる力と神はこの中には・・・。


矛人が考え事をしているとゼウスが遮る。

「ガイアを呼んでいるのでな。この地の地脈・・・霊脈を使ってその場所に移動できる。」

「ガイアの力は大地の力と言われていたがそんな使い方もあるのか・・・」

「ガイア、聖騎士3人とワシとアテナを頼む。」

するとどこからともなく

「わかりました」

と声が聞こえる。

「きゃっ!?」

「ひゃっ!?」

妹2人が突然の声に驚く。

俺も内心めちゃくちゃ驚いた。心霊の類は苦手なんだよ・・・。

そしてその反応が面白かったのか「ふふっ」と笑いながら目の前に姿を現す母なる神ガイア。

その姿はとても妖艶で聖音とは全く違うタイプの緑色の髪はポニーテイルでまとめられている。

(む、胸がでかい・・・。)

そう心の中で思ったのは内緒だ。


「では移動しますね・・・?準備は宜しいですか?」

皆の顔を見ながら告げる。

「もちろんだぜっ!」

「当たり前じゃない・・・!」

「もちろんですわ!」

「わ、私もです!!」

「だとさ、ロキは番を頼む。」

「くひひっ、任せろぃ」

全員の声を確認したガイアは満足そうに頷き

「では、移動を開始しますね」


「くひひっ、死ぬなよーい」

ロキとロキの声だけがその場に留まった。


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