第10章-戦いとは
「聖騎士ってなんだよ」
急に聖騎士に認めると言われても何がなんだかさっぱり分からない。
うん分かったとすぐ納得できる人はすごいと思う。
妹2人も困惑した状態で、意味がわからないと俺に説明を求めている。
「どれくらい戦えるか試したいと言ったじゃろ?実力があって任せられると思ったら聖騎士に認めようと思ってたんじゃ」
「いやいや、そこじゃなく聖騎士ってなんなんだ?」
「あぁ、すまん」
ゼウスは軽く謝ると真剣な眼差しで俺らを見始めた。
「実はちょっとだけ話が長くなるんじゃが・・・」
さっきまでの紳士ことロキが
「お前らきちんと聴いとけよ?」
ひひっと笑いながらからかう。
「狂神は知ってるじゃろ?あれは我らが神が何らかの力によって悪の神になり制御が効かなくなった神のことを言うんじゃ。何らかの力はまだ判明されておらんのじゃがウイルス的な何かと議論されておる。」
「へぇ~」
「そして何故我ら神が戦えばいいもの、お主らを呼び寄せたのか。それは神々が狂神と接触し神が傷を負うとそこから感染し、狂神を増やしてしまうというわけじゃ。」
「そこで私らがお呼びな訳なんですか?」
「あぁ、我ら神々が狂神に対して分かっていることは3つあるんじゃ。1つは神は狂神とは戦えない。2つは神じゃないのであれば感染はしない。3つ目は倒せば治るという訳だ」
「2つ目と3つ目についてもしつもんしたいが・・・まずは聖騎士からだな。何故聖騎士なんだ?」
「それはじゃな、純粋な神ではなく神の力を持った人間だからじゃよ。人々を守ってくれる騎士の様な役割だと思ってな。」
ふむふむ、つまり俺らは神の代わりに狂神を倒し世界を守って欲しいというわけか。
めちゃくちゃやっかいなウイルスだなおい。
「そして2つ目と3つ目についてだ。なぜそのことが分かる?」
「実際にそうだったから・・・だ。我々は以前1度だけ対決した事がある。狂神1人に対して100人でだ。その時傷を付けられたものは感染し倒した途端狂神が元に戻ったからである。」
「感染したやつはどうなったんだ?」
素朴な疑問をぶつける
「幸いそれはまだ感染途中の段階だったらしく、アルテミスの慈悲の力で完全な感染は防げたんじゃ。」
「なるほどねぇ~」
麗奈が感慨深そうに呟く。
「それで私達に感染しないというのは?」
「それはそのウイルスが対神ウイルスだからじゃよ。純粋の神じゃなきゃ分からないということがこの間分かったんじゃ」
「大掛かりな研究だったけどな・・・!ひひっ」
ロキは笑いながら言っているが実際は相当苦労したのだろう。
「あのぉ・・・」
聖音が気まずそうな顔をしながら右手をこっそりと上げている。
「どうしたのか?小娘」
「実は個人的な質問がありまして。私たちはスロットが2つある訳ですよね?それって子供の頃に2つにしてもらったという事なのでしょうか」
「あぁ・・・、そういえばまだ答えてなかったなぁ・・・すまん」
ロキは思い返しながら謝る。
「い、いいえ。時間無かったですし」
大丈夫ですよーと微笑む。やっぱり聖音は美しくその微笑みは隣にいた俺すらも見とれてしまった。
愛という能力はピッタリ何じゃないだろうか?
「そうじゃな、こればっかりはマリアに聞いた方がいんじゃが・・・」
「おいまて、マリアってあの聖母マリアか?」
「そうじゃが」
「あ、あぁ。なるほど、暇ができたら今度キリスト教に挨拶しに行こうか」
マリアと知ってビックリする俺。マリアと言えば予言の神とも言われており、地上に現れる時は七色の光を放つと言われている。納得だ
「小娘に対しての質問じゃが、実はお主らは生まれた時から2つスロットがあったんじゃ。異型な存在だからこそマリアは未来を託そうとお主らに能力を与えたんじゃ。」
「なるほどですわ・・・でも能力ってマリアさんの独断と偏見で決めたのですか?」
「いや、能力の発症はいくらマリアでもコントロール出来なくてその個人の内面的な部分から発症するんじゃ。例を上げると陽気だったら空飛べるようになるとかじゃろうか」
「な、なるほど・・・」
聖音は満足したのかゼウスに「ありがとうございます」と頭を下げる。
その時今いるゼウスが作った世界の外から扉をノックする音が聞こえた。
「私です、アテナです。ゼウス様!狂神です!狂神が現れました!!」




