第30話smile(笑顔)
『モウイイカ?』
魔黒石がしびれを切らして言ってきた。
『―――っ!?』
魔黒石は何かに驚いているようだ。俺はただ魔黒石をにらんでいるだけだ。
おかしいな、視界が赤い…。
体も暖かいし、今までの痛みが無くなっている。
『ナンダ……ソノスガタハ』
魔黒石は俺を見て、なぜか驚いてる。
俺はいま、体を動かしたくない…。
紅の言葉について考えていたい…。
「陰は皆を笑顔にしてくれたよ」俺は皆を笑顔にした?
本当に?なんで分かる?紅は周りの奴と話したことがないのに…
『ハナシヲキイテルノカ?』
笑顔って、なんなんだ?
なんで笑顔になるんだ?
楽しいから?嬉しいから?面白いから?
どれも違う…
顔の筋肉が働いて、笑顔になるんだ。
笑顔ってなんだ?
『ヘントウハナシカ…』
魔黒石が俺の腹に蹴りをいれる。俺はなにも動作をせずに、吹っ飛ぶ。
笑顔はなにも考えなくてもでてくるものだ。
なぜ?なんで?どうして?笑顔はでてくるの?
何度も何度も頭の中を掻き回すように考えていく。
「笑顔ってなんだ?」
ついには、魔黒石にまで聞いてしまった。
『ナニヲイッテルンダ?』
「だから…笑顔ってなんだよ…」
『エガオ…?』
「笑顔は…与えられるものなのか?」
『アタエル…?』
魔黒石は何を言ってるのか分からないらしい。それもそうだ。
「お前に聞いてる俺が馬鹿だった」
『ナニヲイッテルノカシランガ、ハヤクシンデクレ』
魔黒石は俺の腹に拳をいれて、上に飛ばす。すぐ俺の後ろにきて、背中に踵落としをくらわせられた。地面に激突をして、少し体が宙にうく。
『ヤルキガナイナラ、スグニシネ』
宙にうく俺の首をつかみ、言ってきた。
『アノオンナハ、ムダジニダッタナ』
そう言って、十字の口を開き黒い魔力を集中させる。
「てめぇ、今なんつった?」
黒い光線を放つ瞬間に魔黒石の首を蹴り、軌道をずらすと空中に飛んでいった。
『ダカラ…ムダジ―――』
「ふざけんな」
俺の首を掴んでいる魔黒石の腕をつかみ、手に魔力を集中させて腕を燃やした。
『ナ、ナンダ』
魔黒石は距離をとり、燃えた腕をおさえていた。
気がつかなかったが、体は炎に包まれて頭から真紅の角がはえていた。
魔術大戦の唯を助けるときになった姿みたいだった。
「そういや、まだ独りじゃないな…」
俺は胸に手をあてる。
「だろ?イフリート」
―――これでお前との契約が終わるんだ、最後くらい殺ってやるよ
「魔黒石、お前に頼みたいことがある」
『ナンダ?』
「この世界の滅亡と再生だ。お前ならできるだろう?」
『ナニヲイッテルンダ?マァ、デキルガ…ダイショウガヒツヨウダ』
「俺の臓器をお前にやる」
『バカジャナイノカ?オレハオマエノネガイヲカナエルホドオヒトヨシジャナインダ』
「交渉決裂か…」
―――それじゃあ、いくぞ
これからは多分、最後の攻撃なになるだろう。
今までの思いを込めて、魔黒石を倒す。
「エア・ボード・アタック!」
近くにあった大きな石に乗り、魔黒石の腹にぶつかる。
魔黒石は後ろによろめく。
「歯ぁ食いしばれ!」
魔黒石の目の前に行き、思いっきりビンタをする。
横に吹っ飛び、ころがる。
「次っ!」
横になっている魔黒石の肩に人差し指と中指をあてて、雷極線をだす。
魔黒石の肩に穴があく。光極槍を作り出し腹につきさす。
「次っ!」
風神エエカトルを召喚をして、羽がついてる大きさ二メートルの風の弓を発射させる。
「次っ!」
風の弓が魔黒石の腹に突き刺さり、動けない所に俺は魔黒石の胸に手をあてると、光の粒子に変わり、魔黒石の胸に穴があく。
「次っ!」
俺は魔黒石の腕をつかみ、壁に投げて跳ね返ってくる魔黒石に踵落としをくらわせる。
魔黒石の体が地面にあたり、横たわる。
「次っ!」
俺は魔黒石の頭を素手で貫く。
これが、俺が今までしてきたことだ。
あれ?笑顔については?、と思う読者様がいるかもしれませんが考えがあるので深くつっこまないでください。
陰の攻撃は秀の技、望美のビンタ(修行の時)静香先輩の修行で見せた一連の動き、龍刃先輩が静香先輩を守るために召喚した神、紅と鎖が繋がっていた時のやつ、イフリートの魔術大戦にやろうとしてたこと。の順で攻撃しました。




