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第26話Battle(戦い)

今、俺達は寮をでて源三郎の家の門の前に来ている。


「行けっ!しもべたちよっ!」


源三郎の声が門の向こうから聞こえてきた。内容からして危ないのが分かった。


俺は門を蹴って開けると、悪魔が五体いた。きっと源三郎が召喚したのだろう、悪魔を一体召喚するのに膨大な魔力が必要なのに、源三郎は疲れている様子もなかった。


「悪魔たちよ、まずはあいつらを倒すんだ!」


源三郎が俺達を指差しながら言ってくると、五体の悪魔が俺達に襲ってきた。


「ほらよっ」


陽じいさんが人間型の悪魔の二体の頭を持ち、地面に叩き落とした。静香先輩は四本足の獣の悪魔一体と光極刀で競り合っていた。龍刃先輩は炎龍をだしてゴーレムのような大きい一体の悪魔にぶつけながらどんどん魔術をあてていった。


『ガアァァァ!』


すると、やっぱり俺にも来るのか。


「いくぞ、紅」

「あいよ~」


俺が紅の手を握ると、いつもの真紅の日本刀ではなく、全長二メートルの大剣になっていた。刃が赤く、柄も赤い。


驚いてしまい、反応が遅れてしまったが大剣はまるで自分の体の一部のように、軽くて使いやすかった。


「うらぁ!」


真紅の大剣を悪魔の顔めがけて縦に振り上げると、悪魔は真っ二つになっていた。しかも真紅の大剣を振り上げた場所には地面が縦にえぐれて、その先の家も縦に大きな傷がついていた。俺の声も紅と混ざって一つの声になっていた。


周りを見てみると、静香先輩は悪魔を上位魔術で追い込み、龍刃先輩は闇極棒と光極棒の二つを使って手数で悪魔を追い込んでいた。陽じいさんはもう終わっているようだった。


「君は邪魔だな」


源三郎の声が耳元で聞こえた。真紅の大剣を後ろに振り回すが、空を切った。すぐに後ろから肩をたたかれると距離をとるために振り向きながら前に飛んだ。


俺の足が地面について前を向いたときには、俺の顔に源三郎の手が覆い被さっていた。


「ほら、死ね」

「止めるんじゃ」


陽じいさんが源三郎の手を上に蹴りあげると、その瞬間源三郎の手から黒い光線が出てきた。俺が当たってたら即死だっただろう。


源三郎は驚いた表情もせず、後ろに下がった。


「ふぅ、まずはお前からだ」


源三郎が静香先輩と同じ構えをした。


「たった、六十年しか生きとらんくせによく言うのぉ~」


源三郎が全長十メートル以上の土龍と風龍をだして、陽じいさんにあてようとする。陽じいさんは片手を前にだして襲ってくる土龍と風龍を光の粒子に変えた。


「……っな!」


源三郎は驚いたが、すぐに陽じいさんとの距離をつめると、顔面に雷を帯びた右拳をあてようとする。その拳を陽じいさんは頭を横に動かして避けるが源三郎は左手に光極槍を持っており、陽じいさんの腹に突き刺すために、突きをいれた。陽じいさんは後ろにとぶものの光極槍の先端部に当たってしまった。


「何も言わないのは反則じゃろ…」


陽じいさんはそう言いながら血がにじんでいる腹をおさえていた。確かに、相手が言った魔術で次の行動を判断するのは俺もしていた。


「そのまま、動くなよ」


源三郎の手に雷闇極槍があった。それを陽じいさんに向かって、おもいっきり投げた。陽じいさんは横にステップをして避けると、源三郎は間を嫌うように色んな属性の槍を何本も投げてくる。全ての槍を避けていく、陽じいさん。俺には、一筋の光が通ったと思ったら陽じいさんの後ろが爆発して次の光が飛んでくるといった感じで、目が追い付かない。


「水精霊アガリアレプト」


陽じいさんがいくつもの槍を避けつつ言うと、陽じいさんの周りに水でできた球状の薄い膜ができた。槍はそれに当たると、水に溶け込まれたいくように消えていった。源三郎は無理だと感じたらしく攻撃を止めた。そこに陽じいさんが走って、距離をつめた。


「炎悪魔イフリート」


一瞬だが俺の力が抜けた気がした。


陽じいさんの後ろに炎でできた巨人がでてきた。陽じいさんの動作に連結しているらしく、陽じいさんが殴ると、イフリートも殴った。源三郎はおもいもよらない攻撃がきたので反応に遅れて防戦一方になった。


普通は召喚をしたら、そいつに何かを命じておこなってもらうが、陽じいさんは違い悪魔と協同して戦っている。俺もこんなのは見たときがなかった。


少しずつ、少しずつ陽じいさんが押してきた。源三郎はたった二、三発殴られただけなのに息があがっている。一発、一発の威力がすごいのだ。


「こうなれば…」


源三郎がわざと陽じいさんの拳にあたった、吹っ飛んだ。手と足を地面につけて源三郎はブレーキをかけた。止まったと思った瞬間、源三郎は消えた。


「危ないんじゃ!」


陽じいさんの声が聞こえた。


「まずは、お前からでも殺してやろう」


後ろから源三郎の声が聞こえた。

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