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【閑話】 みあの休日 前編

ベッドルームのブラインドの隙間から

暖かい日差しが入ってきた。


今日も良い天気になりそうだ。

私は朝風呂が好きだから、バスタブにお湯を入れ始める。



昨日の「たこ焼きフェア」は最高だった。

電車で2時間かけて、川崎まで出かけた甲斐があった。


この感動を誰かに伝えたいわね。

三条さんとヒカルを呼びましょう。


あの子たちも”たこ焼き”が好きに違いない。

打ち上げの時、お好み焼きを、あんなに喜んでいたしね。


タコパ(たこ焼きパーティ)をすると言えば、

絶対に喜んでくれるはずだわ。



そうね。そうしましょ。

三条さんはエーテル通信で良いでしょう。

ヒカルはLINEで良いわね。


私はエーテル通信とLINEで2人に連絡を入れた。

三条さんからは、すぐに返事がきたけどヒカルはまだだ。


いざとなれば、拉致すれば良い。

とにかくタコパの準備をしましょう。



とりあえず、屋台ね。

私は瞬間移動で屋台のおじさんの家に出掛ける。


「「「 おじさーん 」」」


「あっ、いつもの子だね。

 どうしたんだい?まだお店は開かないよ」


「今日一日、屋台を借りたいんや。

 代わりに一日分の売り上げは私が払うわ。」


( 20万円ぐらいでいいわね。)


そっと、封筒に入れておじさんに渡す。


「お嬢ちゃん、どこかのお金持ちかい?

 わしは、儲かるから助かるよ」


「ほんま? おおきに。」

「明日、返しに来るわ」

「今日一日、ゆっくり休んでや。」


1台目ゲット。あと2台ね。

今度は浅草に行きましょう。




<<<  ピンポーン   >>>


三条さんとヒカルが1Fのゲートに来たようだわ。

うちは30Fの最上階だから、少し時間がかかるわね。


リビングは50畳、体育館のようなスペースに

たこ焼きの屋台が3台並べられている。



「ミア様、お招きいただき誠にありがとうございます」

「よお、お前凄いところに住んでるな」


2人が玄関の扉を開ける。

ヒカルは、何で呼び出されたのか分からずに、

どこか警戒しているようだ。


「急に呼び出してきて、何かあったのか?」


廊下を歩きながらヒカルが訪ねてきた。


「昨日、たこ焼きフェアにいったんだけど、

 あの感動を2人にも伝えたくてね。

 今日はうちでタコパをしましょう。」


話を聞いた瞬間に、ヒカルが玄関から逃げようとした。

三条さんが、それを捕まえている。


「三条さん、ありがとう。

 今日はヒカルに会ってもらいたい子がいるから

 それもあって来てもらいました。」


「俺に?」


「はい。今後のヒカルの命にかかわることです。」


そこまで言われるとヒカルは素直になった。

2人を連れてリビングに入る。


「「「  なんじゃこりゃー!  」」」


リビングに入るや否や、ヒカルが叫んだ。

失礼な!普通のリビングです。


「なんでリビングがこんなに広いんだ?

 俺の家よりも広いぞ!それに…」

「リビングにたこ焼きの屋台が3つもあるぞ」


さすがヒカル!

私が見込んだ少年です。

すぐに屋台に気が付いてくれました。



「さすがですね。すぐに屋台に気づくとは」


「おまえ、なめてんのか?

 普通、こんなのが家にあったら気づくだろ」


本当にヒカルの反応はかわいい。


「今日はこの屋台を使って、お2人にも

 たこ焼きを焼いてもらいます」


「俺と、お前と、三条でか?」


「いいえ、私は食べる専門です」


ヒカルの顔が少し怒っているが、

ここは無視で良いでしょう。


「ミア様、それではあと1台は誰が?」


「ここにもう1人います。入ってらっしゃい。」



隣の部屋に控えていた女性が入ってくる。

ショートカットに眼鏡、今日もスーツを着ている。


「もう1人は、この子です。」


さっと、ヒカルと三条さんが1歩下がって、身構えた。

リビングに入った女性も、顔色がない。


「あらら、どうしたの?」


三条さんとカレンちゃんは、

もしかしたら、仲が悪かったのかしら。


ヒカルはカレンちゃんが美人だから緊張しているのね。

私というものがそばにいながら、まったく。


「この子はカレンちゃん。よろしくね。」


カレンが小さく会釈する。



「さっそくですが、材料は買ってきてあります。

 どうか、私を喜ばせてくださいね。」


ヒカルは露骨に嫌な顔をしている。

あとの2人は、やる気があるようだ。


「ははっ。しかし、ガーディアン如きに

 たこ焼きが焼けるのかしら?」


「なんですって?

 私は先日もミア様にお好み焼きを焼いて差し上げました。

 あなたこそ、踊りで盛り上げてくださっても良いのですよ」


「神聖な舞を余興のように言うなんて!

 よろしい。たこ焼きで、どちらが上手に焼けるか?

 対決をしましょう」


いいね、いいね。

これは動画に撮っておきましょう。



「ヒカルも焼くのですよ」


「いやだ」


「こやつ、ミア様の申しつけに逆らうなんて」


「天野君、そのセリフだけは看過できませんよ」


「だって、俺、焼いたことない。

 変なものを、そこの女神さまに食べさせられないだろ」


「確かに。ミア様に変なものを召し上がっていただけません。」


「分かりました。ヒカルは2人の部下となって働きなさい」


「ふふふ、恨みを晴らせる」

「うふふ、天野君が私の部下」


良かった。2人とも助手ができて喜んでいる。



それぞれ屋台に分かれて小麦粉を解き始めた。

2人の手際はなかなかのものね。

これは期待できるわ!



「ミア様、お召し上がりください」


カレンから先に声がかかる。


彼女のたこ焼きは、スタンダードね。

タコがおいしい。

あれ?これはエビね。

牛筋も美味しいわね。


「カレンちゃん、90点」


「ありがたき幸せでございます」


カレンが深く会釈する。




続いて三条が会釈する。


「ミア様、お待たせをいたしました」


あら、こちらは甘い香りがするたこ焼きね。


最初はホタテね。うーん、微妙かな。

次は、マシュマロ。これまで最高に美味しい。

最後はバナナね。これも美味しいわ。


ケーキ作りなら自信があると言っていた

三条ならではのラインアップだった。



「こちらも90点ですね。」


どちらも、甲乙つけがたい。

これはヒト族代表のヒカルの意見を聞きたいところね。


ヒカルを見ると、

後片付けでカレンちゃんにこき使われている。

何故か二人は、顔見知りだったようだ。


「ヒカル、カレンちゃんを前から知っていたのですか?」



「「「  はっ!  」」」


突然、カレンちゃんが私の前に土下座した。


「な、何ですか?カレンちゃん」


「申し訳ありません、実は…」


彼女から、秋葉原で起こったことを報告される。



「私、知りませんでしたわ。三条さん?」


三条さんがカレンちゃんの横に正座して頭を下げる。


「申し訳ありません。私も知ったのは直前でした。」


こんな面白い場に、いられなかった自分が悔しい。


“たこ焼きフェア”は休めない。

せめて、事前に知っていたら、抗争を1日伸ばしてもらった。


「分かったわ。私をのけものにして、

 イデアとヴィオラだけで楽しんだのですね。」



「「「 いいえ、そうではありません。 」」」」


2人が声を合わせて否定する。



「ちょっと文句を言いに行くわ。」


「「「 まさか? 」」」


もう2人は涙目になっている。


「そうよ、貴方たちの担当神に文句を言うのよ。」

「ヒカル、後片付け、お願いね」



自分のせいで、大切な神がクレームをつけられてしまう。

眷族としては、あるまじき行為だ。


頭を抱える2人。

しかし、そんな2人はガン無視だ。


私は昔から、のけものにされるのが嫌いなのだ。

瞬間移動でアトランティスへ向かった。

゜*。,。*゜*。,。*゜*。,。*゜*。,


今回もお読み頂きありがとうございます。


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